米国国務省、AvePoint 製品を活用し、 30,000 ユーザーが使用するMicrosoft® SharePoint® 環境を保護

クリティカル ニーズ

  • 柔軟に使用できるバックアップ・最小粒度対応のリカバリー機能などの SharePoint 運用管理機能
  • 急速なデータ量増加に対応するための BLOB 外部化
  • スケジュール設定して実行できる機密情報スキャン・検出

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ハイライト

  • スケジュールを設定して完全バックアップ・増分バックアップを実行し、エンド ユーザーが誤消去・破損してしまったデータを、メタデータ等の付加情報ごと回復
  • 全 13 テラバイトの情報環境から、バイナリ ラージ オブジェクト (BLOB) コンテンツをサイト クォータに従って外部化し、SharePoint コンテンツ データベースのデータ量を約 90% 削減
  • スケジュールを設定して情報環境をスキャンし、個人を特定できる情報 (PII) を検出。検出内容についてのレポートをセキュリティ / 情報アーキテクチャ (IA) チームに送信し、機密情報の保護体制を強化
quote AvePoint のツールは非常に有用で、とても他社製品で代替することはできません quote
Terrence Sheridan 氏 SharePoint データベース管理者、米国国務省

挑戦

米国の外交政策に関する助言を提供するという責任ある立場にある米国国務省では、約 30,000 名の職員が働いています。

同省では、職員が必要なときにいつでも情報にアクセスできる環境を実現するため、Microsoft SharePoint が重要な役割を果たしています。コラボレーションの際に実行するファイルの共有や、組織の最新情報の発信などには、SharePoint が欠かせません。

しかし、広く利用・活用されているため、データ サイズの増大が課題となってきつつありました。ある時点で、SharePoint に格納されているデータのサイズは 13 TB に達し、さらに拡大を続けていることが明らかになりました。「国務省の SharePoint コンテンツは、昨年だけで 50% も増大していました」 と、国務省で SharePoint データベース管理者を務める Terrence Sheridan 氏は振り返ります。「これは、情報環境が非常によく使用されていた結果と考えられました。」

ユーザーへの利活用促進が成功したのと同時に、コンテンツも急激に増大したため、国務省はSharePoint 情報環境をよりよく運営・管理し、データを保護する必要に迫られていました。その中でも、早急に対応する必要が生じていたのが、SharePoint のバックアップとレポート作成でした。

「SharePoint のネイティブ機能では、メタデータ等の付加情報を変化させず、バックアップ データからアイテムをリストアすることは簡単ではありません」 と、Sheridan 氏は説明します。「また、IT (情報アーキテクチャ) チームからは、ネイティブ機能以上に詳細な内容のレポートを作成する必要があるとの要請が上がっていました。」

SharePoint の運用管理機能を拡張し、エンド ユーザーへのサービス提供を効率よく実行すべく、同省はサード パーティーによる SharePoint 運用管理ソリューションを模索し始めます。

AvePoint のソリューション

複数社ソリューションの検討後、国務省はエンタープライズ向け SharePoint 運用管理プラットフォームである AvePoint の DocAve プラットフォームを選択します。

多彩な運用管理機能・データ保護機能を備えた DocAve では、単一の管理画面から数多くのアクションを実行することが可能です。「DocAve では、アクションを実行するプラットフォームが統一されており、便利に感じました」 と、Sheridan 氏は語ります。「様々なツールを使い分ける必要もなく、シンプルにアクションが実行できます。

DocAve は、SharePoint のバックアップとレポート作成という、我々の最も重要なニーズにすぐに応えてくれました。DocAve を活用することで、国務省ならではのニーズに応じたバックアップが実行できます。メタデータ等の付加情報もそのままでデータが回復できるのはとても便利です。

レポート作成機能では、パフォーマンス・使用量・セキュリティに関する情報をレポート化することができます。国務省では、DocAve を使用して完全バックアップを 3 週間に 1 回、増分バックアップを 4 時間に 1 回実行しています。

このようなバックアップが実行可能なのは DocAve だけでしたし、メタデータを消さずにアイテム レベルのリストアができるのも DocAve だけでした。このような細かな機能は、非常にありがたいものでした。」レポート作成とバックアップという導入当初の課題が解消されたため、国務省では次なる課題、SharePoint のデータ量増大対策に DocAve を使用して取り組むことにしました。

DocAve には、SharePoint データを外部化し、パフォーマンスを向上させる機能が存在します。

「DocAve を使用し、サイトに 50 ギガバイトのクォータを設けました。これは、添付ファイルやメディア ファイルを SharePoint に保存しているユーザーが一定数存在するためです」 と、Sheridan 氏は語ります。「BLOB データを外部化することで、以前のサイズの 10% にまでデータベース サイズを削減することに成功しました。」

SharePoint 環境の運用管理は、DocAve によって効果的に実行可能になりました。国務省ではさらに一歩進み、情報環境に保存された機密情報、特に個人を特定できる情報 (PII) の保護を強化する方法を模索しはじめます。「テナント間での情報漏えいが発生しないよう、保護体制を強化する必要があると感じていました」 と、Sheridan 氏は振り返ります。「そのためには、SharePoint 環境全体をスキャンし、PII を検出できるツールが必要でした。」このニーズに応えるツールとして国務省が導入したのが、AvePoint の Compliance Guardian でした。

Compliance Guardian は、データが作成された瞬間から、ライフサイクル全体を通じて情報管理リスクを低減させるソリューションです。同省では、コンテンツおよびファイル レベルでデータをスキャン・分析し、情報環境に保存されている PII を検出して、該当するファイルを情報環境から消去するなど、適切に対処する対策を採っています。

DocAve 同様、Compliance Guardian もニーズに応じたスケジュール設定をしてスキャンを実行することが可能です。同省では、完全スキャンを 3 週間に 1 回、増分スキャンを 1 日に 1 回実行しています。

「Compliance Guardian を採用したことで、PII はもちろんのこと、PII のうちの特定の種類の情報など、SharePoint で検出したい情報を的確に検出できるようになりました。

Compliance Guardian を使えば、ドキュメントのヘッダーやフッターまでスキャンの対象とすることができます。そのような細かい部分までスキャン対象とすることができるのは、Compliance Guardian のみです。」Compliance Guardian の活用により、情報環境に関する包括的・総合的なレポートを出力することが可能になりました。レポートは、セキュリティ チームが受け取り、レポートをサイト コレクションの所有者と共有して、問題の解決にあたっています。

「Compliance Guardian は、IT、情報アーキテクチャ、セキュリティの各チームの主力ツールとなっています」 と、Sheridan 氏は語ります。

将来的には、国務省は SharePoint 2010 から SharePoint 2016 への移行を実行し、ハイブリッド クラウド環境を採用する予定です。

DocAve の移行ソリューションを使用して移行作業そのものをシンプル化するのはもちろんのこと、Compliance Guardian を利用して情報をセキュアに移行することが期待されています。

「Compliance Guardian を使って移行前にコンテンツをスキャンすれば、クラウドに置くデータに PII が含まれてしまうことを防止できると考えています」 と、Sheridan 氏は語ります。

最終結果

拡大を続ける SharePoint 情報環境の運用管理・データ保護は、国務省の IT チームはもちろんのこと、情報アーキテクチャ (IA) チームやセキュリティ チームにも大きな負担となっていました。

AvePoint のソリューションを導入したことで、バックアップやレポート作成などの運用管理タスク対策が向上したばかりでなく、機密情報が的確に保護され、適切な場所に保存される状況が実現しました。

「AvePoint のツールは非常に有用で、とても他社製品で代替することはできません」 と、Sheridan 氏は断言します。

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