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「SharePoint Server 2016 」まとめ: 新しい検索機能がすべてを統べる?

By: ふくもり

皆様こんにちは。
湿気の多い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。この季節で雨が降ると外に出るのがすこし億劫になってしまいますが、道端にあじさいを見つけては、ほっこりしてしまう今日この頃です。

大盛況だったde:code。ドローンや SharePoint Server 2016 のセッションも

さて、先月、日本マイクロソフト社主催の de:code が開催されましたが、初めて参加して参りました。一番印象的だったのは、一時期ニュースで話題になったドローンが実際に飛ぶのを初めて間近で見たことでした。更に驚いたのは Windows Phone でドローンの操作ができることや、その飛ばしたドローンで収集したデータを PowerBI でデータの活用ができることなど、目からウロコの情報が盛りだくさんでした。

その de:code では他にも幾つかのセッションに参加しましたが、SharePoint Server 2016 に関するセッションにも参加して参りました。関心のある方が多く、開始少し前にセッションの部屋に入ると後方の席しか空いておらず、セッション中は画面の半分しか見えなかったのが残念でしたが、多くの情報を得ることができました。そこで今回は SharePoint Server 2016 に関するトピックをピックアップし、英語で公開されている情報と併せてご紹介します。SharePoint Server 2016 のインストール要件や、ソフトウェア制限などについてのブログ も公開しておりますので、ご興味のある方はご覧ください!

Ignite で明かされた SharePoint Server 2016 の方向性

5 月初旬に米国シカゴ開催されたマイクロソフト社のイベント Ignite にて、同社で SharePoint のSenior Technical Product Manager をされている Bill Baerさんが登壇されたセッション「What’s New for IT Professionals in SharePoint Server 2016」の中で、SharePoint Server 2016 について 「New way of hybrid is bringing the cloud back to the business」(新しいハイブリッドの方向性は、クラウドをビジネスに戻す)と言及されています (※1)。SharePoint Server 2016で拡張予定と発表されているハイブリッド分野ではどのようなアップデイトがあるのか具体的に見てみましょう。

 

検索機能の強化

まず、ハイブリッド環境を構成する際には Powershell コマンドではなく、UI ベースのウィザード形式で設定ができるようになるそうです。構成するのが手間だったのが、簡単になるみたいですね。

つぎに、ハイブリッド環境における検索機能が強化されます。SharePoint に新しいサービスアプリケーション 「Cloud Search Service Application」 が追加されます (※2)。これまではオンプレミス版の SharePoint と SharePoint Online とでインデックスが別々だったのが、このサービスアプリケーションを利用することによりインデックスが統合されます(この統合されたインデックスは Office 365 側に格納されます)。これが何を意味するのかというと、これまでは検索結果の画面で、オンプレミスとオンラインのそれぞれの検索結果がブロックで分かれてしまい切り替える必要がありましたが、新しいバージョンではそれぞれの環境を検索した結果がブロックで分かれることはなく、切り替える必要もなくなるようです(但し、このハイブリッド検索を実施するには SharePoint Online 側で実施する必要があります)。

更に、この新しい検索機能により、Office 365 で既に提供されているサービス 「Delve」 を、オンラインだけではなく、オンプレミスのコンテンツについても検索対象にできるようです。この Delve についてde:code のセッションで聞かれた質問が 「エンタープライズ検索とどう違うのか?」 だそうです。エンタープライズ検索だと、ユーザー自身が検索するものを認識しているのに対して、Delve の場合はユーザーが検索したいものを認識しているかどうかとは関係無く、ユーザーの行動やプロファイルを分析した上で検索してくれることが違いのようです。例えば、SharePoint のドキュメントを編集したことや、Yammer で 「いいね」 をしたということを解析し、そのユーザーにとって有益かもしれない情報をDelve がおすすめしてくれます。

海外でもハイブリッドが熱い

「オンラインの環境にデータを置けば、いつでもどこでも、モバイルからでもアクセスできるため、便利だしインフラコストも削減できる。その反面、機密性の高いデータはセキュリティを考慮しオンプレミスの環境に置いておきたい・・」 ということをよく日本のお客様よりお伺いします。マイクロソフトの TAP (Technology Adoption Program ) にも参加している、SharePoint エンタープライズ検索のプロジェクトに携わっている会社の ブログ を見ると (※3)、ハイブリッド環境を運用している海外の企業でも同じような懸念があり、SharePoint のオンプレミス・オンライン間での検索機能に注目しているようです。

One search to rule them all…

余談ですが、前述のセッションで Bill Baer さんが新しい検索機能が紹介される際に 「One search to rule them all」 と仰っていましたが、J.R.R. トールキンの長編小説 「指輪物語」 (“ロード・オブ・ザリング” という題で映画化されていますね) がお好きな方はピンと来たかもしれません。映画でも有名なフレーズ 「One ring to rule them all..」 (訳: ひとつの指輪はすべてを統べ..)に真似て、この新しい検索機能により、ハイブリッド環境のコンテンツを1つの検索で見つけることができ、更に Delve も活用できるので、業務のすべてを統べることが現実になりますよ、という意味も込めて使われたのではないかな、とセッションのビデオを見て感じました。

また、Baer さんは今夏に米国シアトル開催されるイベント SharePoint Fest の基調講演に登壇 されるようで、そこでも SharePoint が今後どうクラウドに影響されていくかなど、今後のビジョンについてお話されるようです (※4)。SharePoint 黎明期の 15 年前に遡って SharePoint の過去についても触れるそうなので、どんなことを話されるか興味深いですね。

SharePoint ハイブリッド環境向け運用管理ツール

ちなみに、弊社がご提供しているソリューションでハイブリッド環境に対応しているものがございます。例えば、SharePoint Online にあるコンテンツと SharePoint オンプレミスにあるコンテンツを同期したり、属性情報を保持しながら移動・コピーすることにより、SharePoint のコンテンツを再構成するツールなど、ハイブリッド環境でご利用頂ける SharePoint の運用管理ツールもご用意しております。SharePoint をハイブリッド環境で運用されている方、もしくは検討されている方でご興味があればお気軽にお問い合わせください!

記事の参照元はこちら
※1 What’s New for IT Professionals in SharePoint Server 2016
https://channel9.msdn.com/events/Ignite/2015/BRK2188

※2 The all new Cloud Search service application coming to SharePoint 2013 and SharePoint 2016
http://blogs.msdn.com/b/spses/archive/2015/05/20/the-all-new-cloud-search-service-application-coming-to-sharepoint-2013-and-sharepoint-2016.aspx

※3 SharePoint 2016 Hybrid Search: “One Search to Rule Them All”
http://www.searchtechnologies.com/sharepoint-2016-hybrid-search

※4 SharePoint Fest Keynote- The SharePoint Vision
http://www.sharepointfest.com/Seattle/session-profiles/554-keynote-the-sharepoint-vision