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SharePoint 担当者のための実践ヒント集:5つの課題別にみる、AvePoint 製品を使った SharePoint 対処方法 「Office 365 への移行に向けて―どこにどんな情報があるのか分からない」

By: 李 明浩

SharePoint 担当者のための実践ヒント集: 5 つの課題別にみる、AvePoint 製品を使ったSharePoint 対処方法

Office 365 への移行に向けて ― 「どこにどんな情報があるのか分からない」 人向け: 既存の情報共有システムの現状・利用状況を把握

全社向け情報共有システム SharePoint は、汎用性が高く、用途に応じて自由にカスタマイズできます。その反面 「どうやって使っていいのかわからない」 という声もよく聞かれます。本連載では、SharePoint の導入計画・移行から利活用促進までの各段階で、組織が直面しやすい課題・お悩みを5つピックアップし、その対処方法について考えます。


クラウド サービスに移行する前に、組織がやるべきこと

近年、多くの組織では、ドキュメント ファイルなどの 「非構造化データ」 が増大し、情報がファイル サーバーやその他社内情報共有システム内に散在してしまい、「検索しても必要なファイルが見つからない」「コンテンツがサーバー容量を圧迫している」 などの問題に直面しています。この状況に対処するため、SharePoint、Office 365、SharePoint Online、Box などの情報共有システムへの切り替えを検討する組織も増加傾向にあります。

ファイル サーバーのゴミ箱化という苦い教訓を活かし、新しい環境では明確な文書管理ルールを適用し、必要なファイルがあるべき場所に置かれるように徹底させたいもの。しかし、そのようなクリーンな環境を実現するためには、現行の情報共有プラットフォーム内にどのような情報があるのかを把握し、新しい環境に持っていくもの・そうでないものを分別する必要があります。

今回は、既存環境にある情報の整理から、コンテンツの内容に応じた分類・タグ付け、そして、移行まで一連の流れのコンテンツ ライフサイクル のベストプラクティス としてご紹介します。具体的には以下の5つのSTEPを順に行うことで、移行前の段階までに準備を整えることができます。順を追って説明しましょう。


<目次>

■ STEP1 データ ディスカバリー: 現行の情報共有プラットフォーム内の情報を把握する

■ STEP2 タグ付け・分類: 情報のタクソノミーを行う

■ STEP3 策定した既存システム内のポリシーを持続させる

■ STEP4 データの保持ポリシーを決める

■ STEP5 最新の情報共有システムへ移行の準備をする


 

■ STEP1 データ ディスカバリー: 現行情報共有プラットフォーム内の情報把握

既存のデータに重複したコンテンツがないか、長期間アクセスされていないデータがないか、どのようなタイプのファイルがあるか、機密・極秘情報の有無、作成者・所有者は誰なのか ―

管理者の方であれば、現行プラットフォームの現状を把握するための、このような質問に対する回答を得たいと思われるでしょう。そのようなお客様のニーズに応えるため、AvePoint でご用意しているのが、既存環境をスキャンし、以下に紹介する 5 種類のレポートを出力することができる File Analysis Tool (ファイル・アナリシス・ツール) です。これらのレポートを参照していただくことにより、どこにどのような情報があるかをしっかり把握することが可能になります。

① ファイル エイジ レポート (File Age Report)

FileAgeReport

把握可能な情報: ROT データの有無、長期間アクセスされていないデータの洗い出しなど

こんなときに便利: 自組織のニーズに合致したデータ保持ポリシーを策定する際に役に立ちます。

② ファイル タイプ レポート (File Type Report)

FileTypeReport

把握可能な情報: 組織が保持しているファイルのタイプ・量
こんなときに便利: SharePoint への移行を検討する際、この情報を参考にすることにより、SharePoint の構造を具体的にイメージすることができます (例: 映像ファイルや音声ファイルなどの非構造化コンテンツが多い場合は DocAve Media Library に保存する)。

③ ファイル オーナー レポート (File Owner Report)

File Owner Report

把握可能な情報: コンテンツの作成者・所有者
こんなときに便利: SharePoint 内のドキュメントの作成者情報・所有者情報の全体像がわかるため、「そもそも移行が必要なコンテンツなのか」「移行する場合は、移行先 SharePoint 環境のどこに置くべきか」 などの検討に役立ちます。

④ ファイル サイズ レポート (File Size Report)

FileSizeReport

把握可能な情報: 大容量ファイルの数量
こんなときに便利: SharePoint への移行時、SharePoint の容量制限を超えるファイルの取り扱い方 (移行しないか、DocAve Content Library に保存するか) 方針の決定に役立ちます。

⑤ 重複ファイル レポート (Duplicated File Report)

Duplicated File Report

把握可能な情報: 重複したコンテンツの有無と分量
こんなときに便利: 重複したコンテンツの扱い方に関する対応方針を定め、どのような処理を実行するかの意思決定に役立ちます。


 

■STEP2 タグ付け・分類: 情報のタクソノミーの実行

上述の Step 1 で実行した 「基本的な情報の把握」 により、どのデータをスキャン対象とするかを決めることができます。この STEP では、AvePoint の Compliance Guardian (コンプライアンス・ガーディアン、以下CG)を利用してデータをフィルタリングし、対象ファイルに対してのスキャン・タグ付け・分類を実施することができます。手順は以下のとおりとなります。

a. スキャン範囲の決定

どのようなタイプのファイルをスキャン対象とするかを定義します。CG のフィルター ポリシー機能は、多数の条件を提供しており、様々な要望を満たすことが可能です。
例えば、スキャン対象とするファイルを、「5 年以内」 に 「編集された」「Office ファイルのみ」 と設定したい場合は、以下のように条件を設定します。

Scanscope

b. タグ付け・分類ルールの決定

2015 年現在、事業を行っている組織であれば、規模・業種を問わず、プロジェクト関連の文書や議事録、トレーニング用の画像ファイルなど、様々なタイプのコンテンツを保持していることでしょう。また、各コンテンツの機密度レベルは、例えば社員の個人情報が含まれるコンテンツであれば 「社外秘」、パートナーの製品の卸値情報が含まれるコンテンツであれば 「機密」、新製品の開発にかかわる設計図は 「極秘」 など、コンテンツに含まれる内容によって分類する必要があります。

弊社の Compliance Guardian の一機能である ”チェックマネージャー”、及び”テストパッケージマネージャー” を組み合わせることにより、上述したような条件によるタグ付け、分類が可能です。

例として、社員番号が含まれるファイルに ”個人情報” というタグ付けを行いたい場合を考えてみましょう。
1) チェック マネージャー 画面で、社員番号の有無を確認するルールを作成します。今回は、7 桁の社員番号がドキュメントに含まれる場合、正規表現を使用してフラグを立てる設定を行います。

CheckManager1

 

CheckManager2

CheckManager3

2) テスト パッケージ マネージャー、チェック マネージャーで洗い出された結果を ”個人情報” として分類する設定を実行します。

Classify

3) アクション ルール (Action Rule) に従い、個人情報として分類されたファイルに対してタグ付けを実行します。

Tagging

※上記は本機能で実行可能な操作の一例です。条件を複数組み合わせることにより、さらに粒度の細かい結果を得ることも可能です。

4) 分類されたファイルに対するアクションの決定

コンテンツに対する分類・タグ付けの実行完了後、保存するべき場所・閲覧および編集権限の付与・暗号化の必要性など、コンテンツの性質に応じたアクションを選択してみましょう。現在、AvePoint Compliance Guardian では、以下のアクションが選択可能です。

・暗号化
・暗号化と検疫
・指定の場所へ移動
・ファイルの検疫
・ファイルの墨消し
・墨消しの前に検疫
・通知のみ

ActionRule

5) スキャンを実施してファイルを整理する

上述に定めたポリシーや条件でスキャンされたファイルは、設定により自動、または手動で整理することができます。

情報を整理した後、現行システム(この場合はファイル サーバー) をそのまま使いたい場合は、STEP 3 をご参考ください。別のシステムに切り替えたい場合は、STEP 5 をご参考ください。


 

■STEP3 既存システム内のポリシー継続使用

上述のSTEP により作成された CG のテスト パッケージやプランなどを再利用すると、組織のコンプライアンス ルールを満たした形で現行環境を管理運用することができます。


 

■STEP4 データ保持ポリシーの設定

運用開始から時間が経過するにつれ、コンテンツの量は増えていきます。参照・閲覧ニーズの低いデータを削除、または期間を決めてアーカイブするなどの操作により、増えたコンテンツを整理することで、ストレージ容量の最適を実現することができます。


 

■STEP5 最新の情報共有システムへの移行準備

自組織が保持しているデータの総量・内容を把握・確認し、重複データ・不要データの削除を行うことにより、最新の情報共有環境に移行する移行データ量の概算を出すことが可能になります。これにより、移行と同じタイミングで環境の最適化・コストカットを実現することができます。

ここでは、最新の情報共有基盤が SharePoint であることを前提とし、既存のファイル サーバーから SharePoint へ移行する方法を簡単にご紹介いたします。

先にご紹介した STEP から導き出された現行システムの情報を参考に、SharePoint の構成を具体的に見積もることが可能です。ここで試算可能な情報には、コンテンツ DB の必要基数、作成の必要があるサイト・リスト・ライブラリの総数、DocAve の Content Library や Media Library を利用する必要があるか否かなどが挙げられます。

次に、タグ付けされたデータのマッピング先=どの情報をどの場所へ移行するのか、移行作業やメンテナンスを実施する時間帯はいつにするか、などの方針を決める必要があります。

方針決定後、ここまでの STEP で得られたレポートや、決定したポリシーを利用・加工し、ファイル サーバーから SharePoint へのデータの直接移行を実行します。DocAve の File System 移行機能が認識可能な フォーマットへの変換→ DocAve 移行ツール に読み込ませる、などの手順が必要になることにご注意ください。

DocAveMigrator

以上、AvePoint が、これまでの豊富な移行経験に基づき推奨するベストプラクティスをご紹介いたしました。

なお、AvePoint では、上述のベストプラクティスをソリューションとして提供させていただいております。お客様のデータ・必要に応じて、データの整理から、移行まで、全体的なソリューションとしてサポートさせていただきます。興味をお待ちの方は、弊社営業部まで是非お問い合わせください。

また、AvePoint File Analysis Service で対応可能なデータ ソースは、ファイル サーバーだけではなく、SQL データベース・SharePoint・SharePoint Online なども含まれます。また、当 File Analsys Tool は、次期バージョンの Compliance Guardian 4.1 に搭載される予定となっております (日本でのリリースは来年以降を予定しております)。待ち遠しいですね!


移行後の SharePoint の運用もお忘れなく…

今回は、旧システム (ファイル サーバー) のデータ整理から、SharePoint へ移行するまでの STEP をご紹介とさせていただきました。では、移行後の運用についてはいかがでしょうか? AvePoint は、 Compliance Guardian・Perimeter といったツールを活用し、セキュアなコミュニケーション+コラボレーションの促進についてもベストプラクティスを提案させていただいております。さらに詳しく知りたいという方は、営業までお問い合わせください。


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