「情報共有のガバナンスを強化し、ルールを整備・標準化」、「グループ全体の生産性向上でビジネスに貢献」をAvePointで実現

株式会社堀場製作所 様

デジタルイノベーション本部 AI・DXセンター ICTサービス部 Infrastructure Managementチーム チームリーダー 
武田 雄一 様
対象のサービス
Microsoft 365
企業規模
1,001~10,000名
対象の業界
製造
抱えている課題
Microsoft 365 の導入・活用をしたい
製品・サービス
Cloud Management
Cloud Backup for Microsoft 365
Cloud Governance
  • グループ全体での生産性向上/ビジネスへの貢献をめざし、既存のグループウェアからMicrosoft 365へ移行
  • 情報共有に対するITガバナンス強化を移行の機会に実行
  • 整備・標準化された情報ルールに基づく運用の自動化をAvePointのソリューションで実現

分析・計測分野で世界をリードする堀場製作所

堀場製作所は、分析・計測分野のグローバルソリューションプロバイダーとして、独自のコア技術と豊富な専門知識にデータマネジメントやプロセスオートメーション手法を組み合わせ、幅広いソリューションを開発・提供しています。

持続可能な地球環境、多様な生命の健康、よりよい未来への技術革新に貢献することをめざし、「エネルギー・環境」「バイオ・ヘルスケア」「先端材料・半導体」の三つの領域に注力しています。

グループ全体の生産性向上とビジネスへの貢献をめざし、新たなコラボレーション基盤への移行を決定

堀場製作所は2017年、「生産性向上によるビジネスへの貢献」を目的として、コミュニケーション基盤刷新の検討を開始しました。すでに海外を含むグループ全体でグループウェア基盤は稼働していましたが、各社サーバー間の同期タイミングに依存していたためリアルタイムの情報共有ができず、海外拠点との意思疎通に課題を抱えていました。また、当時のWeb会議機能は海外との利用に十分な品質がなく、別システムを併用せざるを得ない状況でした。

一方で海外グループ会社間でのコラボレーションの活性化は拡大し続けており、ビジネスからの期待とグループウェアの実力とのギャップも大きくなっていました。そこで、リアルタイムの情報共有と共同作業を可能にし、グループ全体の生産性向上をめざして、Microsoft 365をベースとするコラボレーション基盤の導入を進めました。

当時の状況について、デジタルイノベーション本部 AI・DXセンター ICTサービス部 Infrastructure Managementチーム チームリーダー 武田 雄一 氏は以下のように語ります。

「当時の中長期経営計画の方針「ONE STEP AHEAD」のもと、グループウェアの刷新にポジティブな意見が多くありました。しかしながら、全世界9,000人が利用するシステムであり、移行におけるビジネス停止リスクやコスト増加の懸念もあり、国内外のITメンバーと課題の定義、あるべき姿の設定、製品選定、具体的な移行計画まで、非常に時間をかけて進めていきました。」

情報共有のガバナンス強化とルールの整備・標準化を新基盤で実現するため、”HORIBA AIRプロジェクト”を発足

当初は、メールやWEB会議、情報共有などの機能をそのまま新基盤へ移行する計画でした。しかしながら、従来環境で点在していた情報をそのまま移すだけでは、情報が探しにくい状況や、部門・拠点をまたぐコラボレーションの非効率さといった課題は解消されず、期待する生産性向上は実現できないのではないかという懸念がありました。そこで、情報共有に対するガバナンス強化と整流化を通じて、グループ全体のコラボレーションと生産性の向上を図ることを目的に、「HORIBA AIRプロジェクト」を発足しました。

本プロジェクトでは、事業・地域・会社間における情報共有のパターンを整理・定義し、グループ全体で共有すべき情報はポータルに集約し、特定の期間のみ活動するプロジェクトはTeamsを利用するなど、業務・目的ごとに使用するツールを明確にしました。これにより、SharePointやTeamsといったツールを単に導入するのではなく、必要な情報にスムーズにアクセスでき、部門や拠点を越えた連携を実現しやすくするコラボレーション基盤を構築することができました。

また、このコンセプトを全社員に浸透させるため、Champion制度を導入しました。国内外の現場から、ツールの活用や業務変革のけん引役となるメンバーをSuper ChampionやChampionとして選抜する制度で、約200人に参画いただきました。

デジタルイノベーション本部 AI・DXセンター グループAI推進部 AIイノベーションチームの松本結奈 氏は、一連の取り組みの経緯や意義を以下のように振り返ります。

「Super ChampionやChampion のメンバーには、ITチームと共に方針策定にも関わってもらいました。セキュリティを含めたガバナンスの策定、SharePointのサイトやTeamsのチームの無秩序な増加の抑制、それらをIT部門が運用可能な状態で実現すべく、運用ルールについても議論を重ねていきました。そしてメンバーはさらに、HORIBA AIRのおもい、実際に働き方がどう変わるかをエンドユーザーに伝える役割も担ってくれました。メンバーの活躍のおかげで、日本も海外も現場を巻き込んで導入を進める体制が機能し、全拠点同時に利用を開始できました。実はChampion制度を提案したのはAvePoint社で、その後押しもありました。」

AvePointでルール運用を仕組み化し、グループ全体で情報共有のITガバナンスを維持。各社IT運用担当の負担を抑えつつ、安心してコラボレーションできる環境を整備

HORIBA AIRでは、AvePointのCloud Governance、Cloud Management、Cloud Backup、Cloud Archiving(現製品名:Opus)を利用しています。これらを「セキュリティガバナンスの維持」や「無秩序な増加の抑制」を実現するためのライフサイクル管理システムとして活用することで、グループ全体が安心してコラボレーションを継続できる基盤を整えています。

具体的には、利用者は申請サイト(Cloud Governance)へアクセスし、SharePointやTeamsの利用を申請します。申請内容に基づくサイト/チームの構築を自動化し、設定ミスによるアクセス権不備、すなわち情報漏洩のリスクを排除しています。また、プロジェクトなどの期限のある申請については、利用期限に基づく自動棚卸を実行することで、不要なサイトやチームを整理し、IT資産の最適化につなげています。(図参照)

松本氏は、こうした仕組みをシステムとしてグローバルに展開できたのは、AvePointを導入したからこそだと評価します。

「使われていないサイトやチームを現場で見直す仕組みを構築できたのは、AvePointを導入した大きなメリットに感じます。具体的には利用中のSharePointやTeamsに対して、定期的に権限を見直すタスクが配信されます。最初は慣れないことに戸惑いもあったようですが、今では現場で自発的に不要なものを整理整頓するなど、“新しい習慣”が現場に根づきつつあることを実感しています。」

また、藤好氏は情報システムの運用担当チームにとっての導入効果について、次のように説明します。

「ガバナンス強化を仕組み化することで、グループ各社にいるIT担当者の工数を大幅に抑制できたと考えています。具体的には、SharePointやTeamsの運用管理項目がたくさんある中で、新規作成や権限変更作業、利用状況監視といった運用はAvePointで自動化できています。その分、申請内容の妥当性評価や社内課題に対する新機能の検証など、これまでのグループウェアでは十分にできなかった運用が着実にできるようになりました。結果として、IT部門が現場のコラボレーションやデジタル活用を支援する時間を増やすことができています。」

生産性向上とガバナンス強化の両立。AvePointに次の課題解決への支援も期待

HORIBA AIRとしてMicrosoft 365のツールを導入・運用開始してから5年以上経過し、Teamsの利用率がほぼ100%に達するなど、ビジネスには欠かせない存在となっています。日常のコミュニケーションや情報共有の多くがMicrosoft 365上で行われるようになり、国内外の拠点間でタイムリーかつスムーズに連携できる環境が整っています。

武田氏は一連のプロジェクトにおけるAvePointの役割を以下のように振り返ります。

「導入前は、ガバナンスの仕組み化による効果を漠然と考えていた部分が正直あります。しかしながら、情報漏えいに関するニュースを見るたびに、想定される作業を仕組化できていてよかった、と実感しています。特に、2020年からのコロナ禍では、外部との共有が必須となりました。一方で、決められたルールの中でしかAvePointがサイトやチームを作成しないため、人的な設定ミスによる情報漏洩リスクを未然に防ぐことができたと考えています。」

また、今後の展望についても言及しています。

「ビジネスが変化/拡大する中で、どのようにガバナンスを維持、強化し、かつ、着実に生産性を向上しつづけるかが、常に課題となっています。特に、生成AIの登場でさらなる向上の機会が生まれています。一方で、セキュリティリスクも高度化しており、さまざまな視点で客観的に自己を振り返らなければ、ベストな検討ができないとも考えています。その中でAvePoint社は他のユーザーと交流する機会も作っていただくなど、よい相談相手になっています。今後もさまざまな機会やつながりを生かして、ITガバナンス強化とともに、コラボレーション基盤のさらなる活用を通じて、グループ全体の生産性向上に貢献していきたいと考えています。」