
組織がデジタルトランスフォーメーションの複雑さに引き続き対応する中、AvePoint Confidence Platform は常に最前線に立ち、IT チームとビジネスリーダーの双方を支援する革新を提供し続けています。
2025年6月のアップデートでは、可視性の向上、ガバナンスの自動化、Microsoft 365 を中心としたデータ保護の強化を実現するさまざまな機能が追加されました。
アップデート一覧
- Confidence Platform Command Center:Cloud Backup、Cense、EnPower 向けのスマートなダッシュボードで、中央集約型の可視化を実現。
- AvePoint tyGraph:Power BI の埋め込み表示、AI Copilot によるレコメンド、リアルタイム分析により、より迅速なインサイトを提供。
- Cloud Backup:スケーラブルなライセンス、フォルダー単位での削除、Google Workspace 向けの一括復元、Salesforce アーカイブデータの高速リストアにより、保護と復旧を強化。
- Cloud Governance:ネイティブアーカイブ、簡素化された権限再認証、動的サービスに対応したモダン API により、ライフサイクルとアクセス管理を効率化。
- Fly:ハイブリッドおよびクラウド専用の AD/Entra ID 環境における移行をメタデータ保持付きでサポートし、独立した移行期間見積もりツールで計画精度を向上。
- AvePoint Opus:エクスポート可能なレポートと、Microsoft 365 に対する全体またはきめ細やかなアーカイブにより柔軟性を向上。
- EnPower:条件設定の拡張、トリガーの拡張、ワークスペースの可視性向上によって、ワークフロー自動化と管理性を強化。
- Policies:きめ細やかなバージョン管理、スマートアラート、動的グループターゲティングによって、ポリシー適用の精度を向上。
- Insights:孤立ユーザーの追跡、Microsoft Purview との統合、Google Workspace のサポートにより、リスクインテリジェンスをさらに強化。
AvePoint tyGraph の新機能
最新の tyGraph アップデートには、分析の効率化、生産性の向上、そして Microsoft 365 への投資効果の最大化を目的とした強力な機能強化が含まれています。
Power BI との接続機能により、ユーザーは tyGraph のインターフェース内でレポートを直接閲覧できるようになりました(Power BI Embedded ライセンスは不要)。
これにより、インサイトを得るために別のプラットフォームへ切り替える必要がなくなります。
管理者は、SharePoint、Copilot、Viva Engage などに向けたテナント固有の埋め込み用 URL を簡単に設定でき、標準およびカスタム Power BI レポートのシームレスな統合が可能になります。このアップデートにより、すべてのユーザーがライセンスに関係なく一貫した集中管理されたレポートを利用できるようになり、インサイトへのアクセスがこれまで以上に容易になります。
新たに追加された AI によるインサイトと推奨機能 は、Azure OpenAI を活用し、複雑な Copilot のレポートデータをワンクリックで明確かつ実行可能なアクションに変換します。チームは主要な傾向、ベンチマーク、推奨アクションをすばやく把握できます。
さらに、Copilot ベンチマーク機能の拡張 により、プロンプトの使用状況や導入率といった指標が新たに追加され、組織はグローバルなベンチマークと自社のパフォーマンスを比較し、戦略をより洗練させることが可能になります。

「推奨事項」機能は、最も重要なポイントを要約し、実行可能なインサイトとアクションプランを提供します。
tyGraph の管理はこれまで以上に簡単になりました。新しく追加された スキャン進捗ダッシュボード により、スキャンのステータスや平均所要時間をリアルタイムで可視化できます。
また、事前チェックシステムがスキャン開始前に設定ミスを検出して通知するため、サポートへの問い合わせが減り、スムーズな導入が可能になります。
さらに、ライセンス最適化ツールを使えば、管理者は Copilot の活用が不十分なユーザーを特定し、より高い効果が期待できる役割にライセンスを再配分することができ、ROI(投資対効果)を最大化し、少ない労力でより大きな価値を引き出せます。

事前チェックシステムは、スキャンのステータスをリアルタイムで可視化します。
Cloud Backup for Microsoft 365 の新機能
Cloud Backup Express のユーザー単位ライセンスモデルにより、Exchange Online、OneDrive、SharePoint にわたって、ユーザーごとに無制限のバックアップ容量が提供されます。
この新しいモデルは、予算管理を簡素化し、多くの企業が Microsoft 365 サービスを「ストレージ単位」ではなく「ユーザー単位」で購入するというニーズに合致しています。
1 ライセンスで、1 メールボックス、1 OneDrive、1 SharePoint サイトコレクションの保護が可能となり、大規模なユーザー基盤に対するスケーラブルな保護を実現します。
さらに、新たに導入された Data Resiliency Command Center ダッシュボード により、Microsoft 365 全体のバックアップカバレッジ、ストレージ使用量、保護ステータスが一目で把握できるようになります。これにより、保護の抜け漏れをすばやく特定し、コンプライアンスを確保することが可能になります。

新しい Data Resiliency ダッシュボードが、AvePoint Confidence Platform にて利用可能になりました。
進化するデータライフサイクル管理のニーズに対応するため、管理者はオフボードされたユーザーのデータ保持期間をカスタマイズできるようになりました。これにより、Exchange や OneDrive のデータを必要な期間のみ保持することが可能になります。
さらに、Exchange Online のフォルダー単位での削除機能により、特定のフォルダーのみを対象としたクリーンアップが実行できるようになりました。これらの操作はすべてジョブレポートに記録され、監査やコンプライアンス要件にも対応します。
Cloud Backup for Dynamics 365 の新機能
Cloud Backup for Dynamics 365 は、ロールベースのアクセス制御(RBAC)に対応しました。
これにより管理者は、製品インターフェース上でカスタムのセキュリティグループを作成・管理できるようになります。
各グループには、復元、比較、エクスポート、設定といった操作ごとに、組織単位でアクセス権を付与または制限することが可能です。
この機能により、重要な操作を実行できるユーザーを制限できるため、セキュリティ、コンプライアンス、運用管理の強化につながります。

カスタムのセキュリティグループを作成して、RBAC(ロールベースのアクセス制御)を実装します。
Cloud Backup for Salesforce の新機能
管理者は、オブジェクトやメタデータの変更に対して複数のアラート閾値を設定できるようになりました。これにより、「追加」「変更」「削除」ごとに個別の通知を受け取ることが可能になり、予期せぬ変更への迅速な対応と、よりスピーディな復旧アクションが実現します。
さらに、Bulk API の対応範囲がアーカイブデータのリストアにも拡張され、大規模データセットの復元時のパフォーマンスが大幅に向上。これにより、ユーザーはリストアの閾値を柔軟にコントロールできるようになります。
また、特定のメタデータタイプをバックアップ対象から除外することも可能になり、コンプライアンス要件やパフォーマンス目標に沿った、より柔軟なバックアップ戦略の構築が可能となります。

オブジェクトやメタデータの変更に対して、複数のアラート閾値を設定します。
Cloud Backup for Google Workspace の新機能
一括リストア機能が Shared Drives と Google Classroom にも拡張されました。これにより、管理者はカレンダー表示から複数のオブジェクトを直接選択し、キューに追加することが可能になります。
この機能強化により、大規模なデータ損失時の復旧作業が効率化され、アイテムを一つひとつ復元する必要がなくなることで、ダウンタイムの削減とユーザー体験の向上が実現します。

Shared Drives 向けの一括リストア機能により、データ復旧がよりスムーズになりました。
進化するデータプライバシー要件への対応として、Shared Drives に対する GDPR 準拠の削除機能が新たに利用可能になりました。
管理者は、ファイル名、ID、ラベルなどのフィルターを使用して、ドライブ単位・アイテム単位の削除を実行でき、削除対象を正確にコントロールすることが可能です。
Cloud Backup for IaaS + PaaS の新機能
新しいシンプルな容量ベースの料金モデルにより、事前のストレージ使用量の見積もりが不要となり、必要な分だけを購入し、保持期間も簡単に設定できるようになりました。
Azure ファイル共有や Blob ストレージに対する自動スコープ追加機能により、バックアップ管理はさらにダイナミックに。新しいリソースも手動での更新なしに自動的に保護されます。
さらに、Entra ID の詳細なバックアップスコープ設定により、ディレクトリオブジェクトと監査・サインインログを分けてバックアップできるようになり、パフォーマンスの最適化や重要データの優先保護が可能になります。
また、柔軟なバックアップデータ削除オプションにより、スコープを削除する際にデータを保持・遅延削除・即時削除するかを選択できるなど、より高度なコントロールが可能に。
Google Cloud Storage にも新たに対応し、Bring Your Own Storage(BYOS)オプションとしてマルチクラウド環境におけるストレージの柔軟性がさらに拡大されました。

スコープを削除する際に、バックアップデータを保持・遅延削除・即時削除のいずれかから選択できます。
Cloud Governance の新機能
組織は現在、Copilot Studio エージェントに対してガバナンスを適用できるようになりました。
所有者、アクセス権、業務上の背景を確認するために、おなじみの更新プロセスを使用します。
これにより、Copilot の導入が進む中で懸念されるエージェントの乱立やセキュリティリスクへの対応が可能になります。

Copilot Studio の権限更新タスクにより、エージェント型 AI の導入が進む中でも、より高度な管理が可能になります。
Cloud Governance は、Microsoft 365 のネイティブアーカイブとの統合に対応しました。
これにより、SharePoint、Teams、グループ、コミュニティ、およびそれらに関連するサイトを、更新プロセス中にアーカイブできるようになります。
また、管理者は自動エスカレーションパスを設定することができ、アーカイブの遅延を防ぎ、ストレージコストの削減や非アクティブなワークスペースの効率的な管理に貢献します。
さらに、SharePoint の権限更新プロセスも強化され、ビジネスユーザーが IT 部門のサポートを受けずに、複雑な権限構成をより直感的に確認・管理できるようになりました。
加えて、ダイナミックサービス向けの新しいモダン APIにより、Teams の作成、メンバーシップの更新、ライフサイクルイベントの管理といったアクションを既存の業務システムと連携して自動化することが可能となり、ガバナンスワークフロー全体における柔軟性と制御性が向上します。
AvePoint FLY の新機能
複雑な移行を効率化し、計画精度を向上させる強力な新機能が登場しました。
Active Directory の移行機能が一般提供となり、クラウド専用の Entra ID テナント間や、ハイブリッド Active Directory 環境との間で、ユーザー・グループ・連絡先を安全に移行できるようになりました。
さらに Fly では、移行期間見積もりツールが Microsoft 365 および Google Workspace 向けのスキャン機能に統合され、スコープ・地域・ライセンス情報に基づいて、リアルタイムかつデータ主導の移行期間予測を生成できます。
これにより、プロジェクトマネージャーは移行計画をより自信を持って立てられるようになります。

移行前タイムライン見積もり機能により、組織は移行プロジェクトに対して、より高い信頼性とコントロールを持って取り組めるようになります。
さらに Fly は、SharePoint Online 上の Copilot エージェントを正確に維持したまま移行できるようになりました。
参照先や ID の自動マッピングにより、テナント内外を問わず、移行後もエージェントが正常に機能することが保証されます。加えて、新しい Fly サブスクリプションには Aviator が標準で含まれており、移行データのステージングと管理に対応するスケーラブルなクラウドベースストレージが利用可能になります。
これらの機能強化により、Fly は大規模かつ重要性の高い移行を進める企業にとって、より包括的で競争力があり、インテリジェントなソリューションとなります。
AvePoint Opus の新機能
組織は現在、Microsoft 365 のグループおよび Teams を完全にアーカイブおよびリストアできる新機能をプレビュー利用できます。
これには、メールボックス、チャネル、会話、ファイル、関連する SharePoint サイトが含まれ、データを完全に保存しつつ、情報の散在やストレージコストを削減することが可能です。
さらに Opus では、ディスカバリーおよび分析レポートの CSV エクスポートにも対応し、インサイトの共有やチーム間でのコラボレーション、外部ツールとの連携がより容易になります。また、ファイル共有レコードに対する一意の ID が、ファイルの移動後も保持されるようになり、データの整合性が一層強化されました。

ファイル共有レコードに対して、移動後も保持される一意の識別子(ID)を生成します。
AvePoint EnPower の新機能
新しい Power BI ワークスペースダッシュボードにより、ワークスペースの作成傾向、作成者、メタデータの可視化が可能となり、組織は Power BI の利用状況をより効果的に監視・保護できるようになります。
また、Power Platform の動的ワークフローでは「OR 条件」を用いた時間ベースのトリガーが導入され、SharePoint およびグループのワークフローにおけるトリガー範囲とアクションの強化も実施されました。
これにより、Teams との機能差が解消され、オブジェクトタイプごとにより精密なガバナンスが可能になります。

新しいダッシュボードで Power BI ワークスペースのインサイトを取得し、データの監視が可能に。
EnPower では、Copilot Studio エージェントのガバナンス機能を通じて、ライフサイクル管理とコンプライアンス管理がさらに強化されました。管理者は、更新プロファイルの適用や業務コンテキストの記録をプラットフォーム上で直接行うことができます。
また、Microsoft 365 のメタデータ管理機能にも対応し、製品内で Microsoft 365 オブジェクトに対するメタデータの追加・編集が可能になりました。さらに、ユーザーのオフボーディング時に自動でメールボックスアクセスを割り当てる機能により、委任処理の効率化、セキュリティ強化、IT ワークフローの簡素化が実現します。
AvePoint Policies for Microsoft 365 の新機能
SharePoint と OneDrive に対して、きめ細やかなライブラリのバージョン管理設定を個別に適用できるようになりました。これにより、組織のニーズに応じた柔軟なポリシー構成が可能になります。
また、違反通知メールのリンクが改善され、ユーザーが正しいブラウザ上の場所に直接アクセスできるようになったため、対応アクションがより簡単に行えるようになりました。
さらに、非アクティブなゲストユーザーに対するカスタマイズ可能な警告通知も追加されており、設定した非アクティブ期間のしきい値に基づいて削除前に警告を出すことで、誤ってアクセス権を失うリスクを回避できます。

ライブラリのバージョン管理設定に対する強制ルールにより、ポリシー管理におけるコントロール性がさらに向上しました。
Policies はGCCH(米国政府機関向けクラウド)環境におけるセンシティビティラベルの統合にも対応し、政府機関ユーザー向けのポリシー強制がより強固になります。
さらに、Cloud Governance との連携が強化され、定義済みグループにおいて主担当者・副担当者のメタデータを活用できるようになりました。これにより、責任者が常にポリシーの適用対象内に含まれるようになります。
AvePoint Insights for Microsoft 365 の新機能
孤立ユーザーレポート機能がさらに強化され、ポリシーと連携してブロックされたユーザー、削除された Entra ID グループ、匿名アクセスなども対象に含まれるようになりました。
また、「孤立ユーザーのスキャン」ポリシーを Insights インターフェースからワンクリックで実行でき、リアルタイムでクリーンアップを行うことが可能です。Cloud Governance のサイトステータス情報もリスク・アクセスレポート内に表示されるようになり、管理者はサイトのライフサイクルとアクセス状況の関係をより明確に把握できるようになりました。
さらに、リスク概要エクスポートが更新され、Intelligent Remediation レポートが新たに含まれるようになったことで、より実用的なセキュリティサマリーを得ることができます。

孤立ユーザー レポートにおけるポリシーの推奨事項

セキュリティ評価の精度は、Microsoft Purview のトレーニング可能な分類子(Trainable Classifier)との統合により向上しました。これにより、よりスマートなリスク定義を構築し、誤検知(False Positive)を削減することが可能になります。
Insights では、誤検知タグ付けに対応した API も新たに導入され、データオーナーがセンシティブデータの確認時に業務的なコンテキストを提供できるようになりました。
Google Workspace 向けには、新たに「検索プロファイル(Search Profiles)」が追加され、カスタマイズされたレポートスコープやリアルタイム監視が可能に。加えて、孤立ユーザーのクリーンアップ機能により、アクセス権の整理と権限管理の効率化が図れます。

6月のアップデートは以上になります。詳細説明をご希望の方は当社営業までお問い合わせください。