【第1回】チームの生産性を高める rakumo for Microsoft 365 とその活用術：～部門間のスケジュール調整はなぜこんなに大変？～

「スケジュール調整に時間がかかる」「コミュニケーションがうまく進まない」という日常の些細な業務フローで非効率性が残っていませんか？

本連載（全2回）では、この“非効率の真犯人”を特定し、チーム生産性を高めるrakumo for M365の活用メリットを、情報システム部課長とAvePoint 営業担当者の対話形式で徹底解説します。

登場人物

塩川課長（のんきマーケット株式会社情報システム部企画課）

全国展開する人気小売チェーン「のんきマーケット」の情報システム部門で、店舗運営と本社業務をつなぐ業務フロー改善を担当。現場経験を持つ叩き上げの課長で、属人化や調整工数の多さに強い問題意識を持つ。穏やかだがロジカルで判断が早く、改善のためなら自ら動くタイプとして部内の信頼も厚い。

鳥谷（AvePoint Japan 株式会社・顧客担当）

AvePoint 入社3年目。Microsoft 365運用管理に関する深い知識と、多くの企業の課題解決に携わってきた経験を持つ

鳥谷さん、また頭の痛い問題が起きてね……。 

塩川課長、どうかされました？

実は先日、新規事業のプロジェクトのキックオフミーティングをするので、市場開発本部がスケジュール調整をしたんだけど、経営企画、営業本部、エリアマネージャーなど部門をまたいで参加人数が多かったからか、空き時間がなかなか見つからなかったらしいの。
結局、秘書や担当者が一人ひとりにメールやチャットで空き時間を個別に探す羽目になったのよ。

そんなクレームも情報システム部門に来るんですね。

鳥谷さん、最近は何でもかんでも情報システム部門にクレームが来るのよ（笑）

実はMicrosoft 365 を全社導入してから数年経つのに、現場の生産性に関する悩みは尽きないんです。
クラウド基盤としては優秀なのですが、社員からは「使いにくい」「機能が多すぎる」という声が絶えなくて……。
特に、部署をまたいだメンバーのスケジュール調整や連絡先確認など、日常の些細な業務フローで非効率性が残ってしまっているのが頭の痛いところです。

塩川課長、よく分かります。
私たちも多くの企業様と接していますが、それはMicrosoft 365 導入企業共通のジレンマです。
Microsoft 365は強固なコラボレーションツールですが、その操作画面は欧米のフラットな組織文化を前提に設計されていますよね。
日本の企業特有の階層型組織構造や、役職に基づいた複雑な情報アクセス要件に、標準機能だけでは適応しきれないという根本的な問題があるのです。
DXの第一歩として導入されたMicrosoft 365が、日常の「面倒」を解消しない限り、その投資対効果は最大化されません。

鳥谷さん、それは、肌感覚として分かっているのだけれど、どうやって解決すればいいか分からないんです。
うちの部署としても教育やマニュアル作成はやっているつもりなんだけれど……。

その「面倒」、つまり社員の生産性を静かに奪い続ける「非効率の原因」を特定しましょう。
これらは一見些細ですが、全社員で累積すると膨大なコストになります。主な原因は3つあると考えています。

ぜひ教えてください！

まず一つ目の原因は、「組織構造を無視した連絡先管理」です。
Microsoft 365の連絡先機能は、日本企業が求める「社員名簿」としての機能性が不十分なのです。

ああ、それはうちの会社でも課題です。
人事異動や中途入社が多いので、社員の正確な所属や内線番号、携帯番号がOutlookではすぐに把握できないんです。
特に、部署や役職といった階層情報から直感的に探すのが難しい。
誰に連絡すればいいかを探す時間が、部門間コミュニケーションのボトルネックになっています。

その通りです。そして隠れたリスクがセキュリティです。
連絡先の一元管理ができないと、社員は効率を優先し、重要な連絡先を個人のスマホや、情シスが把握していない非公式ツール（シャドーIT）に登録しがちです。
これは情報漏洩のリスクを著しく高めます。

まさにうちの会社でも起きています……。

二つ目の原因は、「多人数・多リソース調整の煩雑さ」です。
4人以上の会議設定や、会議室・プロジェクターなどの備品を伴う調整は、多くの時間を要していませんか？

かかっています！Outlookで参加者が増えるほどカレンダーがごちゃごちゃして見にくいんです。

会議室を探しても、必要な設備情報が不足しているため、結局、会議設定だけで二度手間になることが日常茶飯事です。
会議そのものより、調整時間がコア業務を圧迫している実感があります。

そして三つ目の原因は、「マニュアルが必要な複雑な操作画面」です。
多機能なMicrosoft 365だからこそ、現場からは「マニュアルが多すぎて習熟できない」という問い合わせが、塩川課長の部門に集中していませんか？

痛いところを突かれました……その通りです。
ツールの習熟コストが高いせいで、現場は結局、非デジタルな手段（電話での空き時間確認、紙のメモ）に戻ってしまう。
DX推進をしているのに、本末転倒な状況です。

これら3つの原因のうち、まず1つ目の原因（連絡先管理）を解決するのが、rakumo コンタクト for Microsoft 365です。これは、日本企業の働き方に特化して設計された共有アドレス帳です。

最大の特徴は、Microsoft 365のセキュリティグループ情報と連携し、組織図に合わせて階層構造で連絡先を表示できる点です。
塩川課長の会社のような規模でも、「部署」から直感的にメンバーを探し出せるため、新入社員や店舗スタッフでも「誰に連絡すればいいか」で迷子になることがなくなります。
また、組織内・組織外の連絡先を一元管理し、色分け表示されるため、一目で社内外の区別が可能です。

階層表示は魅力的ね。
ただ、社員が外出先やリモートでスマホ利用する際のセキュリティが不安です。

ご安心ください。rakumoコンタクトは、TeamsやOutlookのモバイルアプリに対応しており、連絡先情報から即座にメール作成や電話発信が可能です。
しかも、クラウド管理のため、社員が連絡先を個人端末に保存する必要がなく、情報漏洩リスクを抑えながらモバイル生産性を向上できます。

TeamsやOutlookアプリから使うなら、今の多要素認証やデバイス制御もそのまま使えるということね！

こちらに、rakumoコンタクトによる課題解決の概要をまとめました。

企業が抱える悩み	生産性低下の原因	rakumo コンタクトによる解決策
「あの人」を探すのに時間がかかる。異動者が把握しにくい。	組織階層に合わないアドレス帳 (Microsoft 365のフラット表示)	階層型組織表示: 日本企業の組織図に対応し、部署から簡単に検索可能。
社員が連絡先を個人端末に保存し、セキュリティが不安。	部署や個人ごとに連絡先の管理方法がバラバラ	クラウド管理/端末非保存: 端末に情報を残さず、スマホでの利用を実現。

なるほど。
連絡先を探すストレスだけでなく、セキュリティの懸念も同時に解決できるのは大きいですね。

ありがとうございます。
ここでは、rakumoコンタクトによってMicrosoft 365環境における「探す」という非効率性を解消し、全社の連絡先管理とセキュリティガバナンスを向上させる方法をご説明しました。

「探す」時間は確実に減りそうね。

はい。しかし、日常業務における最大の時間浪費の原因は、まだ残っています。
それが「スケジュール調整ストレス」です。次回ではrakumoカレンダーが実現する多人数・多リソースの「調整ゼロ」の世界と、それによって経営層・現場部門・情報システム部門の三層すべてにメリットをもたらす具体的な導入効果について、詳しくお話しさせてください。

早く聞かせてください！