ビジネスでのファイル共有といえば、長年にわたってメール添付が標準的な手段でした。しかし近年、容量制限やセキュリティリスク、さらには PPAP 問題など、メール添付をめぐる課題が次々と顕在化しています。
そこで本記事では、メール添付が限界に近づいている理由、課題点を見た上で解決するための方法について解説します。メール添付で悩む方、情報漏えいやガバナンス対応を懸念する企業のセキュリティ、インフラ担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
メールのファイル添付は限界に近い状態
かつてメール添付は、社内外を問わずファイルを届ける最も手軽な方法でした。しかし現在、その手軽さの裏側でさまざまな問題が積み重なっています。
その一つは容量制限です。動画や高解像度画像など、データの大容量化が急速に進む一方、メールサーバーの添付容量制限は多くても数十 MB 〜 100MB 程度にとどまります。
また、セキュリティ面でも送信後のファイルを追跡・管理する手段がなく、情報漏えいリスクや社内のガバナンス低下を招きやすい構造です。
情報処理推進機構( IPA )が毎年公表する「情報セキュリティ 10 大脅威」では、メールを介したフィッシングやマルウェア感染が常に上位に位置しています。メール添付は利便性と引き換えに、無視できないリスクを内包した手段といえるでしょう。
メールのファイル添付が限界の理由
メール添付が抱える問題は、容量制限、セキュリティリスクのほか、バージョン管理の難しさ、 PPAP の廃止動向、そして企業ガバナンスの欠如など多岐にわたります。ここではメールのファイル添付が限界といわれる主な 5 つの理由を見ていきましょう。
大容量のファイルを添付できない
メールに添付できるファイルの容量は、プロバイダーやサーバーの設定によって異なりますが、一般的には 1 通あたり 10MB 〜 25MB 前後が上限です。業務用メールシステムでも 100MB を超えるものはほとんどなく、動画ファイルや複数枚の高品質画像、 CAD データといった大容量ファイルには対応しきれません。
デザイナーや Web ディレクター、製造業の設計担当者など、大容量データを頻繁にやり取りする職種では、メール添付だけに頼ることは現実的でなくなっています。その結果、多くの業務でメール添付では対応できなくなっているのが現状です。
誤送信・マルウェア感染などのセキュリティリスク
メールに関連するセキュリティリスクは、大きく 2 つに分けられます。まず挙げられるのが「誤送信」です。宛先を誤ったり、機密ファイルを意図しない相手に送ってしまったりするヒューマンエラーは、業種や規模を問わず発生しています。
もう 1 つは、マルウェア感染のリスクです。悪意のある添付ファイルを開いてしまうことで、社内ネットワークへのウイルス侵入が起きてしまう可能性があります。
また、送信者を装ったなりすましメール(フィッシング)も年々巧妙化しており、一通のメールが企業全体のセキュリティ事故につながりかねません。
送信後のファイルのバージョン管理が難しい
メールでファイルを送付すると、受信した側の端末にその時点のデータがコピーとして保存されます。そのため、元のファイルを後から修正・更新しても、相手の手元には旧バージョンがそのまま残り、気づかないうちに複数の版が社内に混在してしまいます。
「どれが最新版かわからない」という状況は、業務の効率を損なうだけでなく、古い情報に基づいた判断ミスや対外的なトラブルへと発展しかねません。メール添付には、バージョン管理の仕組みが本質的に欠けているといえます。
暗号化 ZIP ファイル( PPAP )の受信拒否問題
PPAP とは、パスワード付き ZIP ファイルをメールで送付し、別のメールでパスワードを通知するものです。かつてはセキュリティ対策として広く普及しましたが、現在はその有効性に強い疑問が呈されています。
ZIP ファイルとパスワードが同じ経路で送られるため、傍受された場合は暗号化の意味をなしません。また、パスワード付き ZIP はセキュリティソフトによるウイルススキャンが困難で、マルウェアの温床になりやすいという問題も指摘されています。
日本政府は PPAP の廃止を明確に打ち出しており、受信拒否を設定する企業も増えてきました。取引先に送ったファイルが相手に届かない事態も現実に起きており、業務を滞らせてしまう結果になりかねません。
従業員のデータ共有を企業が管理できない
メールでのファイル共有は、誰が誰にどのファイルを送ったのかを企業が一元的に把握するのが困難です。特に、個人のメールアカウントや私用のクラウドストレージを使った共有が行われた場合、企業側に記録は残りません。
その結果、意図しない情報漏えいや、退職者によるデータの持ち出しなど、ガバナンスが利かない状態が生まれ、企業のデータセキュリティは脆弱化していきます。
管理の仕組みがないまま運用を続けることは、インシデント発生時の対応を著しく困難にする要因となってしまうでしょう。
セキュリティ被害は企業の責任が重大
セキュリティ事故が発生した際、企業が負う責任は決して軽くありません。特に情報管理が不十分だった場合、法的・社会的な影響が広範に及ぶ可能性があります。
社会的信用が著しく低下する
個人情報や機密情報の漏えいが明らかになった場合、企業の社会的信頼は大きく揺らぎます。特にセキュリティ対策の不備が原因であれば、「管理が杜撰だった」と見なされ、顧客・取引先からの信頼を一度に失いかねません。
また、 SNS や報道を通じ、情報拡散が速く簡単に行える現代では、一度の不祥事や失敗が繰り返し拡散・報道される傾向もあります。その結果、企業ブランドや採用活動、株価にまで影響が波及した事例も少なくありません。
損害賠償などの金銭的損失もある
顧客の個人情報が漏えいした場合や、取引先に被害が及んだ場合には、損害賠償責任を問われる可能性があります。一件あたりの賠償額は数千円から数万円程度であったとしても、被害人数が多ければ賠償総額は膨大な規模に達するでしょう。
さらに、システムの復旧費用や弁護士費用、対外的な広報対応コストなど、直接的な賠償以外の金銭的損失も見込まれます。情報管理への投資を怠った代償が、企業の存続に関わるほどの負担へと膨らんだケースも珍しくはありません。
メールのファイル添付の課題を解決する方法
メール添付の問題を受け、現在ではさまざまな代替手段が活用されています。ここではそのなかでも主な 4 つの方法について、それぞれの概要、メリット・デメリットを見てみましょう。
USB メモリーなどの大容量メディアでやり取りする
メディアを活用すれば、インターネットを経由しないため、ネットワーク上の盗聴リスクを回避できます。物理的にデータを渡す確実性もあり、機密性の高い情報のやり取りに用いられる手段の一つです。
ただし、 USB メモリーの紛失・盗難による情報漏えいリスクは無視できません。渡す手間と受け取る手間が双方に発生するため、リモートワーク環境や遠方の取引先との利用には不向きです。
ファイル転送ツールで URL を共有する
ファイルをサービス提供者のサーバーにアップロードし、 URL を相手に伝えてダウンロードしてもらう方法です。容量の大きなファイルも送れる点は利便性が高く、ビジネスでも広く使われています。
一方で、外部事業者のサーバーにデータを預けることへのリスクは知っておかなければなりません。 URL を知っている人であれば誰でもアクセスできる場合もあり、誤った URL を共有してしまった際の影響は把握しておく必要があります。
チャットツールでファイルを共有する
Chatwork や Slack などのビジネスチャットツールは、メールに比べて誤送信が起こりにくい傾向があります。送信先がスレッドやチャンネルで限定されているため、宛先ミスのリスクは低減されるでしょう。
ただし、添付できるファイルの容量制限はサービスによって異なりますが、無料プランでは制限が厳しい場合も多く、動画など大容量ファイルの共有には向きません。また、社外との利用においては、相手側もアカウントを持っている必要があります。
OneDrive や Google ドライブでファイルを共有する
クラウドストレージを使ったファイル共有は、場所を問わずアクセスできる点で利便性が高い方法です。 Microsoft 365 や Google Workspace を導入している企業では、すでに利用できる環境が整備されているのも、この方法のメリットといえるでしょう。
課題は、従業員が自由に外部共有できてしまう点です。設定を誤れば、意図しない相手がファイルにアクセスできる状態になります。
外部共有を一律に禁止する対応も取れますが、その場合はファイル共有の手段そのものが失われてしまうでしょう。管理と利便性のバランスをどう取るかが、企業にとっての課題です。
注意!どの解決方法にも問題がある
ここで紹介した代替手段は、それぞれがメール添付の特定の課題を補うものの、セキュリティ・管理性・利便性のすべてを満たす万能な方法ではありません。
企業が本当に必要としているのは、「安全に送れる」「管理できる」「使いやすい」の 3 つを同時に実現できるファイル共有の仕組みです。
これらの要件をひとつのサービスで満たせる選択肢として、次の段落で DenshoBako を紹介します。
メール添付の限界を突破する「DenshoBako」という選択
DenshoBako は、 AvePoint が提供する Microsoft 365 向けのファイル共有ソリューションです。メール添付や従来のクラウドストレージ共有が抱える課題を、包括的に解決できる機能を備えています。ここでは、 DenshoBako の概要や利用のメリットを見てみましょう。
Microsoft 365 のファイル共有が DenshoBako で安全・簡単に
DenshoBako は Microsoft 365 と連携して動作するサービスです。 OneDrive 、 SharePoint 、Teams 上にあるファイルを、直感的な操作でそのまま社外に共有できます。
最大のメリットは、 Microsoft 365 の外部共有設定をオフにしたままでも利用できる点です。セキュリティ上の理由から OneDrive の外部共有を制限している企業でも、 DenshoBako を経由することで安全なファイル送受信が実現します。
さらにワンタイムパスワードによる本人確認機能も設定でき、セキュリティと利便性を両立した共有体験を提供するサービスといえるでしょう。
大容量ファイルを安全に共有できる
DenshoBako は、ファイルの容量・数・共有回数がすべて無制限です。動画、 CAD データ、大判の印刷データなど、メールでは送れなかったファイルも問題なく共有できます。
デザイナー、 Web ディレクター、設計担当者、営業担当者など、職種や業務内容を問わず同一のプラットフォームを使えるため、社内でのツール統一にも貢献します。
料金体系も月額 500 円/ユーザーというシンプルなもので、導入・運用コストを見積もりやすい点でも魅力的です。
ファイル共有後の利用状況を監視できる
DenshoBako では、管理者が社内全体のファイル共有状況を監査ログとして確認できます。誰が、いつ、どのファイルを、誰に送ったかを一覧で把握でき、不審な送信や誤送信が発生した際にも速やかな発見・対応が可能です。
ガバナンスの観点からも、管理者が把握できない「シャドー IT 」的なファイル共有を防ぎ、組織全体のセキュリティ水準を一定に保てます。情報漏えい事故が起きる前に予防できる体制を整えられる点は、セキュリティ担当者やインフラ担当者にとって特に価値ある機能といえるでしょう。
日本政府のセキュリティ評価制度「 ISMAP 」への登録も完了しており、公共機関やセキュリティを重視する民間企業でも安心して利用できます。
メール添付は便利である一方、容量制限・セキュリティリスク・ PPAP 問題・バージョン管理の難しさなど、現代のビジネス環境には適合しにくい課題を多く抱えています。代替手段にもそれぞれ一定の弱点があり、セキュリティ・管理性・使いやすさの三つを同時に満たすには、専用のソリューション導入が現実的な選択肢です。
ファイル共有のセキュリティ強化と管理効率化を両立したいなら、ぜひ DenshoBako の導入をご検討ください。
貴社のファイル共有、本当に安全ですか?
「 DenshoBako 」は Microsoft 365 のオンラインストレージと連携して利用できる
業務プラットフォーム連携型のクラウド型大容量ファイル共有ソリューション。
1 ファイルあたり最大 250GB の大容量ファイルを、
ファイル数・送信回数ともに実質無制限で安全に送信できます。
