Teams のワークフローの追加方法と承認アプリを活用した作成方法をご紹介

業務のデジタル化はこれまで手作業で行ってきた多くの業務を効率化させることを可能にします。しかし、デジタル化を進めるために導入したシステムの操作や設定などの手間が多ければ効率化は果たせません。そこで欠かせないのがワークフロー ( Workflows ) です。コラボレーションツールとして人気の高い Teams も、ワークフローを追加することで大幅な業務効率化が可能になるでしょう。

本記事では Teams を活用した業務効率化に欠かせないワークフローについて解説します。ワークフローの追加手順から始まり、承認アプリを使った申請から承認までのステップ、さらに実際の運用における権限設定やライセンス管理のポイントまで、実践的な内容をお伝えします。

Teams でワークフローの活用を検討されている企業担当者のかたはぜひ、参考にしてください。

Teams のワークフローとは

Teams のワークフローについて、基本的な部分を確認しておきましょう。チャットを中心としたコミュニケーション基盤として広く利用されている Teams には、ワークフロー機能も搭載されています。

ワークフローとは、組織内や部署間で発生する業務上の手続きや情報の流れを体系化したものです。具体的な業務内容としては、申請作業と承認作業という 2 つの柱で構成されています。

この一連の流れを Teams で自動化すれば、業務の進捗が格段にスムーズになります。。

Teams のワークフローで自動化を実現できる

ワークフローを活用することで、たとえば Teams で行う次のような作業を自動化できます。

  • チーム内のチャットと承認フローの連携を取る
  • 特定のチャネルにファイルを添付して投稿すると、そのファイルが自動的にメールに添付され、あらかじめ設定した宛先へ送信される
  • 申請フォームを作成し、承認通知を Teams で受け取れるようにする

ほかにも Teams で行っている単純作業を自動化することで毎回、同じ設定をする必要がなくなります。これまで複数のツールを行き来していた作業が、 Teams の画面上だけで完結するようになるため、業務効率の大幅な向上が期待できます。

なお、このワークフロー機能は、 Power Automate をベースに構築されています。 Teams上では「Workflows」アプリとして提供されており、ユーザーはTeams内からワークフローを作成できます。Power Automate の大きな特長は、直感的に操作できるユーザーインターフェースを備えている点です。プログラミングなどの専門的な知識がなくても、比較的スムーズにワークフローを作成できます。

Teams でワークフローを追加する方法

Teams でワークフローを追加する主な方法は、「アプリメニューから追加する」「メッセージメニューから追加する」の 2 つです。ここでは、それぞれの追加方法について解説します。

なお、アプリは以前「 Power Automate アプリ」という名称でしたが、現在は「 Workflows アプリ」に変更されています。古い名称のまま表示されている場合は、アプリの更新が必要です。最新の状態に更新することで、スムーズにワークフロー機能を利用できるようになります。

アプリメニューから追加する方法

Teams でワークフローを追加する方法のなかでも、もっとも一般的なのがアプリメニューからの追加でしょう。アプリからワークフローを追加する方法は次のとおりです。

  1. Teams の画面左側にあるメニューから「アプリ」を選択する
  2. 「アプリ」で表示される項目のなかから「ワークフロー」を選択する
  3. 追加したいワークフローを選択する
  4. 指示に沿って操作を進めていき、「ワークフローが正常に追加されました」という確認メッセージが表示されれば追加完了

画面左側の Workflows アプリを右クリックして「固定」を洗濯すると、ピン留めできます。ピン留めしておけば、毎回アプリを探す手間が省け、必要なときにすぐアクセスできるようになるため、日常的な業務効率の向上につながります。

メッセージ メニューから追加する方法

特定のメッセージに関連するワークフローを即座に実行したい、ワークフローをチームで共有したいといった際には、アプリメニューよりもメッセージメニューから追加する方法が便利です。具体的な追加方法は以下のとおりです。

  1. ワークフローを追加したいメッセージの右上隅にある「その他のオプション(…)」を選択する
  2. 表示される項目のなかにある「その他のアクション」から「 + 新しいアクションの作成」を選択する
  3. 設定したいワークフローを選択する
  4. 指定された操作手順(プロンプト)に沿って設定を行い「ワークフローが正常に追加されました」という確認メッセージが表示されれば追加完了

Teams のワークフローの管理方法

追加したワークフローを放置していると、実際に使われているかどうかがわからなかったり、不要なワークフローが残ったままになったりといったケースが生じます。そのため、追加したワークフローは定期的に実行履歴のチェックやほかのアプリやツールとの連携を外してしまっていないかといった管理が欠かせません。

ワークフローの管理は以下の方法で行えるため参考にしてください。

  • Teams の画面左側にあるメニューの「アプリ」から「ワークフロー」を選択する
  • 「ワークフローの管理」を選択する
  • Teams 内で追加したワークフローが表示されるので管理を行う

モバイル活用で外出先でも承認などが可能に

Teams で作成したワークフローは、スマートフォンからも利用できます。モバイル端末で承認機能が使えることで、外出中や移動中でも承認申請の内容を確認し、その場で承認作業を完了させることが可能です。

出張が連続する週や客先訪問が続く期間など、オフィスに立ち寄る時間が十分に取れない状況でも、承認業務を滞らせずに進められます。また、承認のためだけに会社に戻る必要がなくなるため、移動にかかる時間的・精神的な負担が軽減するでしょう。

テレワークを実施する際にも、申請する側と承認する側の双方が場所を気にせず業務を進められます。

Copilot との連携で使いやすさが向上

Copilot for Microsoft 365 と連携させることで、 AI の支援によって、ワークフローの作成から運用まで、より手間を省いた効率的な業務環境を構築できます。

Power Automate では直感的な UI を使って設定を行いますが、 Copilot と連携させると会話形式でワークフローを生成できます。

また、承認依頼が届いた際に Copilot が内容を要約してくれる機能も便利です。外出先でスマートフォンから確認する場合でも、長い文面を読み込む必要がなく、 AI が抽出した要点だけで判断できます。

Teams の承認アプリを利用することでもワークフローを作成できる

Teams のワークフローは承認アプリを利用することでも作成が可能です。ここでは承認アプリの概要と使用に必要なライセンスとアクセス権限を説明したうえで、追加や無効にする方法を解説します。

承認アプリとは

Teams の承認アプリとは、休暇申請や経費請求などチーム内でのさまざまな要求・承認作業を効率化するためのアプリです。 Teams から直接、承認の作成や管理、共有が行えるため、適切に活用すれば、ほとんどの承認作業を Teams 内で完結させられるようになり、大幅な業務効率化が可能になります。

承認アプリの使用に必要なライセンスとアクセス権限

承認アプリを使用するには、次のライセンスとアクセス権限が必要です。

  • Power Automate 、 Office 365 、または Dynamics 365 のライセンス
  • powerautomate.microsoft.com のアカウント
  • Microsoft Dataverse で、データベースを作成する権限( Dataverse は Dataverse for Teams でも可)
  • ターゲット環境の管理者ロール(ターゲット環境の管理には Power Platform 環境の管理者権限も必要)

なお、承認を作成する環境については、あらかじめ作成されている環境しか選択できません。そのため、 Dataverse for Teams もしくは Power Platform から Dataverse 環境の作成が必要になります。

また、ユーザーが新しい承認テンプレートを設定するには、上記に挙げたライセンスのほか、 Microsoft Forms のライセンスも必要です。

承認アプリを追加する方法

Teams に承認アプリを追加する方法は次のとおりです。

  1. Teams 管理センターの画面で「Teamsのアプリ」から「アクセス許可ポリシー」を選択。そのなかにある「グローバル」から「承認アプリ」のアクセス許可が設定されているかどうかを確認する
  2. アクセス許可が設定されていれば、 Teams の画面左側メニューにある「…」から「承認」を選択して承認アプリを追加する

承認アプリを無効にする方法

作成した承認アプリは必要がなくなった場合や状況に応じて使いたくない場合には、次の手順で無効にすることも可能です。

  1. Teams 管理センターの画面左側メニューから「 Teams アプリ」を選択し「アプリの管理」をクリックする
  2. 無効にしたい承認アプリを検索して見つけたら「承認」を選択する
  3. 「切り替え」を選択して組織のアプリを無効にする

外部のアプリとの連携には有償ライセンスが必要

Teams のワークフローには、連携できるサービスを決める「コネクタ」という仕組みがあります。このコネクタには「標準コネクタ」と「プレミアムコネクタ」の 2 種類が存在します。

標準コネクタは、 Microsoft 365 の基本ライセンスに含まれており、 Outlook や SharePoint といった Microsoft 製品との連携が可能です。

プレミアムコネクタは、 Salesforce や Oracle Database など、 Microsoft 以外の外部サービスとの接続や、 HTTP リクエストを使った高度な処理を実現できます。ただし、プレミアムコネクタを利用するには、有償ライセンスが必要になります。より高度な業務連携を実現したい場合は、必要に応じて有償ライセンスの導入を検討しましょう。

承認アプリを活用してワークフローを作成する方法

承認アプリを追加したら、次は実際に追加した承認アプリを活用してワークフローを作成してみましょう。ここでは、新しいテンプレートから作成する方法と既存のテンプレートを利用して作成する方法、それぞれについて解説します。

テンプレートから作成する方法

Teams ではあらかじめさまざまな承認用のテンプレートが用意されています。しかし、作成したい承認のテンプレートがない場合は、自身で一からテンプレートを作成しなければなりません。具体的な方法は次のとおりです。

  1. 追加した承認アプリの画面左下にある「テンプレートの作成または管理」をクリック
  2. テンプレートの管理画面が表示されたら画面右上にある「 + 新しいテンプレート」をクリック
  3. 承認案件作成ウイザードが表示されるので、「 + 最初から作成」を選択
  4. 作成するテンプレートをどのチームに配置するかを選択し「完了」をクリック
  5.  基本設定(テンプレート名・カテゴリ・テンプレートの説明)・フォームデザイン(入力項目の設定)・ワークフロー設定(添付ファイルの有無・承認担当者・回答の返信設定・コメントの有無)の流れでテンプレートの設定を入力
  6. すべての入力を終えたら「プレビュー」で承認画面を確認。問題がなければ「公開」をクリックして完了

既存のテンプレートを利用する方法

次に Teams 内にすでにあるテンプレートを利用して作成する方法について解説します。承認アプリに用意されている主なテンプレートは次のとおりです。

  • 休暇の要求
  • 在宅勤務の要求
  • 出張の要求
  • 超過作業時間の要求
  • 契約要求(新しい契約の要求)
  • 発注(供給と在庫購入)
  • 販売注文
  • 返金の要求

次に上述したテンプレートを利用して作成する手順について解説します。

  1. ダイアログボックスに表示されたテンプレートのなかから、作成したいテンプレートを選択
  2. 選択したテンプレートのレイアウトプレビューが表示されるので問題がなければ「次へ」をクリック。項目の追加・修正は後で行う
  3. 基本設定画面が表示されるので、新たにテンプレートを作成するときと同じ要領でテンプレート名・カテゴリ・テンプレートの説明などを入力し「次へ」をクリック
  4. フォームデザインの画面が表示されるので追加や修正があれば「 + 新規追加」で入力し、追加や修正がなければそのまま「次へ」をクリック
  5. 既存のテンプレートで用意されているのはフォームデザインのみのため、ワークフロー設定(添付ファイルの有無・承認担当者・回答の返信設定・コメントの有無)は最初から行い、入力を終えたら「プレビュー」をクリック
  6. プレビュー画面を確認し、問題がなければ「公開」をクリックして完了

承認アプリを活用して作成したワークフローの使用方法

ワークフローは、「申請者が承認要求を行う」「承認者が承認を行う」「申請者が承認の結果を確認する」といった流れで承認を進めていくのが一般的です。ここでは、承認アプリを活用して作成したワークフローの使い方を、この流れに沿って解説します。

申請者が承認要求を行う

承認は申請者による承認要求から始まります。ワークフローでの手順は次のとおりです。

  1. 承認のテンプレートが設置されているチームチャット画面の下部にある「承認」のアイコンをクリック
  2. 作成したテンプレート一覧が表示されるので承認要求をしたいテンプレートを選択
  3. 項目に必要事項を入力し終えたら「送信」をクリック
  4. チャット上に入力内容が表示されれば承認要求は完了

承認者が承認を行う

承認要求が投稿されたら次は承認者が要求内容を確認したうえで、承認もしくは拒否の判断を行います。具体的な流れは次のとおりです。

  1. 承認者に選ばれているメンバーにのみ、承認要求の投稿内に「承認」もしくは「拒否」の 2 つのボタンが表示される
  2. 承認者は要求の内容を確認し、「承認」もしくは「拒否」どちらかのボタンをクリックする。また必要に応じてコメントも入力する
  3. 承認者がクリックした結果により承認要求投稿の左上にあるステータスが変化する

申請者が承認の結果を確認する

「承認」「拒否」いずれかの選択によってステータスが変化するのは承認者のみの画面であり、申請者には表示されません。そこで最後に申請者が承認の結果を確認する方法を解説します。

  1. 申請者は「承認要求」の投稿内にある「詳細を表示」をクリック
  2. 承認要求が承認されたか拒否されたかが表示される。必要であれば「PDFとして保存」をクリックしPDF保存をすることも可能

承認アプリを活用する際の注意点

Teams 内で承認を完結させられるため、業務の効率化に大きく貢献するワークフローですが、承認アプリを活用するうえで大きく 3 つの注意点があります。

Automate での既存の承認要求との使い分けができない

2026 年 2 月現在、 Teams で承認アプリをオンの状態にすると、 Automate で作成した既存の承認要求もすべて表示されてしまいます。公式情報によると、承認アプリは「同じ環境でフローを使用して送信された承認要求も表示する」仕様となっています(Microsoft Learn「Respond to approvals in Teams」より)。

そのため、ワークフローの内容により、 Teams とメールの使い分けはできません。もし使い分けをしたい場合、 Automateで作成されたワークフローはメール送信が基本となるため、 Teams とメールそれぞれで承認要求を作成する手間がかかります。

承認要求の内容により通知のオンオフを切り替えられない

Teams では承認要求が送信されるとデフォルトで通知音がなる設定になっています。そのため頻繁に承認要求が行われる場合、アクティビティから承認を右クリックすることで通知音をオフにすることも可能です。

ただ、この設定はすべての通知音に対する設定のため、承認要求の内容に応じて通知音のオンオフ設定はできません。

ワークフロー作成者が不在になるのを防ぐ

退職や異動によりワークフロー作成者のアカウントが削除されると、そのワークフローが使用できなくなるリスクがあります。作成者のアカウントが削除されると、ワークフローに紐づいている接続情報が無効になり、正常に動作しなくなるためです。

ただし、ソリューション対応のワークフローであれば、所有者の変更が可能です。以下の手順で、事前にワークフローの所有者を変更しましょう。

  1. Power Automate にサインインする
  2. 左側のメニューで、「マイ フロー」あるいは「ソリューション」を選択する
  3. フローを参照したソリューションを検索する
  4. 所有者を更新しているワークフローを選択する
  5. 「詳細」セクションで「編集」を選択する
  6. 「所有者」セクションで、現在の所有者の情報を削除し、新しい所有者のメール アドレスを入力する

一方、ソリューション非対応のワークフローの場合は所有者を直接変更することができません。そのため、所有者を変更する際は、新しくワークフローを作成し直す必要があります。

Teams のワークフローで業務の効率化を図ろう

従来、承認のワークフローは承認内容によって異なる書類が必要であったり、承認者が不在で承認までに時間がかかったりといったさまざまな課題がありました。しかし、 Teams のワークフローを活用すれば、異なる書類を用意する必要もないうえ、外出先からでも承認要求を確認できるため、迅速な判断が行えます。

必要に応じてあらかじめテンプレートを作成しておけばすべてが Teams 内で完結でき、業務の効率化が可能です。Teams の効果的な活用を検討されている際はぜひ、ワークフローをお試しください。

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