Google ドライブのバックアップ方法は?パソコン版 Google ドライブも解説

Google ドライブは、インターネット環境があればいつでもどこからでも利用できるクラウドストレージサービスとして、ビジネスシーンでも幅広く活用されています。しかし、「クラウドに保存しているから安全」と考えるのは危険です。

Google が保証するのはインフラの可用性であり、ユーザーデータの復旧責任はユーザー自身にあるでしょう。誤削除、ランサムウェア、アカウント侵害などによるデータ損失リスクに備えるためには、適切なバックアップ体制が不可欠です。

この記事では、Google ドライブのバックアップ方法を 6 つ紹介し、手動方法の限界と自動化ツールによる解決策を解説します。企業のデータ保護体制を強化したい IT 担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

Google ドライブのバックアップは本当に必要?標準機能の落とし穴

Google ドライブを含む Google Workspace は、高いセキュリティと可用性を備えたクラウドサービスです。しかし、標準機能だけでは企業のデータ保護要件を満たせない場合があるでしょう。その理由は、「共有責任モデル」と「標準機能の制約」にあるでしょう。

Google が守るのは「インフラ」、あなたのデータは守らない

クラウドサービスにおける「共有責任モデル」では、Google はインフラストラクチャの可用性とセキュリティを保証しますが、ユーザーデータの保護と復旧責任はユーザー側にあるでしょう。Google の公式ヘルプでも、削除されたファイルの復元可能期間には明確な制限があることが示されています。つまり、データの損失を防ぐ責任は、サービス利用者である企業自身が負う必要があるでしょう。

「ゴミ箱 30 日」「Vault」では足りない理由

Google ドライブでは、削除したファイルはゴミ箱に 30 日間保管され、その後完全に削除されています。管理者が削除したファイルは 25 日以内であれば復元可能ですが、それ以降は復元できません。

また、Google Vault は eDiscovery(電子情報開示)や訴訟対応を目的とした保持・検索ツールであり、バックアップツールではない点に注意が必要です。Vault は特定の保持ポリシーに基づいてデータを保持しますが、ランサムウェア攻撃や誤削除からの迅速な復旧、ピンポイントでのファイル復元には対応していないでしょう。企業のデータ保護には、専用のバックアップソリューションが必要です。

Google ドライブをバックアップする 6 つの方法【比較表付き】

Google ドライブのバックアップ方法は、使用している端末やアプリ、運用規模によって複数の選択肢があるでしょう。以下の比較表で、各方法の特徴を確認しましょう。

方法名対象データ自動化復元単位向く規模主なデメリット
Web 版ダウンロード選択ファイル不可ファイル単位個人・小規模手動・単発・大容量不向き
PC 版同期マイドライブフォルダ単位個人・小規模ローカル容量消費・同期エラーリスク
スマホ版ダウンロード選択ファイル不可ファイル単位個人容量制限・全社運用不可
データエクスポート全データ不可全体小規模手動・定期実行不可
Cloud Storage アーカイブWorkspace 全体全体中規模管理者権限必要・技術的ハードル
専用ツール全サービスファイル・メール単位企業コスト(ただし人件費削減で相殺)

以下、それぞれの方法について詳しく解説します。

Web 版でダウンロード

Web ブラウザで Google ドライブにアクセスし、必要なファイルを選択してダウンロードする方法です。

手順:

  1. Web ブラウザで Google アカウントにログインし、Google ドライブにアクセスする
  2. バックアップしたいデータを選択する(複数選択は Ctrl または Shift キーを使用)
  3. 右クリックメニューから「ダウンロード」を選択する

所要時間: ファイル数・容量により数分~数時間

デメリット: 手動作業のため人為的ミスが発生しやすく、定期的なバックアップには不向きです。また、大容量ファイルや多数のファイルを一度にダウンロードすると、ブラウザが不安定になる可能性があるでしょう。個人利用や緊急時の単発ダウンロードに適しています。

PC 版で同期

Google が提供する「パソコン版 Google ドライブ」アプリを使用することで、Google ドライブ上のデータとパソコン上のデータを同期できます。

手順:

  1. Google ドライブのサイトから「パソコン版 Google ドライブ」アプリをダウンロードしてインストールする
  2. Google アカウントでログインし、同期設定を完了させる
  3. パソコン上に作成された Google ドライブディスクから、必要なデータをローカルにコピーする

所要時間: 初回同期は数時間~1 日(データ量による)

デメリット: ローカルストレージの容量を消費します。また、同期エラーが発生した場合、意図しないファイルの上書きや削除が起こるリスクがあるでしょう。同期対象が大きい場合、パソコンのパフォーマンスに影響を与える可能性もあるでしょう。

スマホ版で DL

スマートフォンやタブレットで Google ドライブアプリを使用し、データをダウンロードする方法です。

手順:

  1. スマホ版 Google ドライブアプリをインストールし、Google アカウントでログインする
  2. ダウンロードしたいファイルを長押しで選択する
  3. 右上のメニューから「ダウンロード」を選択する

所要時間: 数分~数十分

デメリット: スマートフォンのストレージ容量に制約があるため、大容量ファイルや多数のファイルのバックアップには不向きです。企業全体のデータ管理には適していません。外出先での緊急対応や個人ファイルの一時保存に限定されています。

データエクスポート

Google が提供する「Google データエクスポート」を利用することで、Google ドライブ上のすべてのデータを一括でエクスポートできます。

手順:

  1. Google データエクスポートにアクセスし、Google アカウントでログインする
  2. 「選択をすべて解除」をクリックし、「ドライブ」のみにチェックを入れる
  3. 「次のステップ」をクリックし、ファイル形式・エクスポート回数・エクスポート先を選択する
  4. 「エクスポートを作成」をクリックし、完了後に届くメールからファイルをダウンロードする

所要時間: 数時間~数日(データ量による)

デメリット: 手動操作が必要なため、定期的なバックアップの自動化ができません。エクスポートの頻度が低いと、最新データの保護が不十分になるリスクがあるでしょう。全データを一括でエクスポートするため、特定のファイルのみを復元したい場合には不便です。

Cloud Storageアーカイブ

Google Workspace を導入している場合、管理者は「Google Cloud Storage アーカイブ」を利用して、Workspace 全体のデータをエクスポートできます。

手順:

  1. 管理者アカウントで Google 管理コンソールにログインする
  2. 「ツール」から「データエクスポート」を選択する
  3. 「エクスポートを開始」を選択し、完了後に「アーカイブにアクセスする」を選択する

所要時間: 数時間~数日(組織規模による)

デメリット: 管理者権限が必要であり、技術的な知識が求められます。ユーザー単位ではなく Workspace 全体のデータをエクスポートするため、特定ユーザーのデータのみを復元したい場合には不便です。また、定期的な自動実行には追加の設定や外部ツールが必要になります。

専用ツール(推奨)

企業規模でのバックアップには、サードパーティ製の専用バックアップツールの利用が推奨されるでしょう。手動方法の限界(人為ミス・属人化・復元粒度の粗さ)を解決し、自動化とピンポイント復元を実現します。

専用ツールを利用することで、以下のメリットが得られるでしょう。

  • 自動バックアップ: 1 日複数回のスケジュール実行により、最新データを常に保護
  • ピンポイント復元: 必要なファイルやメールのみを迅速に復元
  • 長期保管: 法令要件やコンプライアンスに対応した保持期間設定
  • 監査証跡: バックアップと復元の履歴を記録し、監査に対応

詳細は次のセクションで解説します。

自動バックアップで企業のデータ損失リスクを解決する

企業が直面するデータ損失リスクは、以下の 5 つに分類されます。それぞれのリスクと、専用バックアップツールによる解決策を見ていきましょう。

誤削除→ピンポイント復元

従業員による誤操作は、データ損失の最も一般的な原因の一つです。IPA「情報セキュリティ 10 大脅威 2024」でも、内部不正や過失による情報漏えいが上位に挙げられています。

専用バックアップツールを利用することで、誤って削除されたファイルやメールを、必要なものだけピンポイントで復元できるでしょう。ゴミ箱の保持期間(30 日)を過ぎた後でも、バックアップから迅速に復旧できます。

ランサムウェア→感染前世代に巻き戻し

ランサムウェア攻撃は、企業にとって深刻な脅威です。警察庁「令和 5 年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、ランサムウェア被害の報告件数は増加傾向にあるでしょう。

ランサムウェアがエンドポイント経由で Google ドライブの同期データを暗号化した場合でも、専用バックアップツールがあれば、感染前の過去世代のデータから復旧できます。これにより、身代金を支払うことなく業務を再開できます。

退職者データ→長期保管

従業員が退職した際、そのアカウントを削除すると、関連するデータも失われる可能性があるでしょう。しかし、法令や社内規定により、一定期間のデータ保管が求められる場合があるでしょう。

専用バックアップツールを利用することで、アカウント削除後もデータを長期保管し、必要に応じて参照・復元できます。コンプライアンス要件を満たしながら、データのライフサイクル管理を効率化できます。

GW 障害→クラウド外保護

Google Workspace は高い可用性を誇りますが、過去には一時的なサービス障害が発生した事例もあるでしょう。2023 年にも、一部のユーザーが Google ドライブにアクセスできない障害が報告されました。

専用バックアップツールは、Google のインフラとは独立したストレージにデータを保管するため、万が一の障害時でもバックアップデータにアクセスできます。これにより、業務の継続性を確保できるでしょう。

コンプライアンス→長期保全・監査証跡

多くの業界では、法令や業界規制により、一定期間のデータ保持が義務付けられています。例えば、電子帳簿保存法や個人情報保護法などです。

専用バックアップツールを利用することで、法令要件に対応した保持期間設定が可能になります。また、バックアップと復元の履歴を監査ログとして記録することで、監査対応を効率化できるでしょう。

AvePoint Cloud Backup for Google Workspace は、Gmail、Google ドライブ、共有ドライブ、Google Chat、Google Classroom の 5 つのサービスに対応し、1 日最大 4 回の自動バックアップを実行します。詳細は AvePoint Cloud Backup 製品ページ をご確認ください。

対応サービス自動バックアップ頻度復元単位
Gmail1 日最大 4 回メール・フォルダ単位
Google ドライブ1 日最大 4 回ファイル・フォルダ単位
共有ドライブ1 日最大 4 回ファイル・フォルダ単位
Google Chat1 日最大 4 回メッセージ・会話単位
Google Classroom1 日最大 4 回クラス・課題単位

始め方:4ステップでバックアップ自動化

専用バックアップツールを導入する際の基本的な流れは、以下の 4 ステップです。

STEP1: 接続(Google Workspace と AvePoint Cloud Backup 連携)

Google Workspace の管理者アカウントを使用して、バックアップツールとの連携を設定します。OAuth 認証により、安全に接続が完了するでしょう。

STEP2: 対象選択(ユーザー・データ種別)

バックアップ対象とするユーザーとデータ種別(Gmail、ドライブ、共有ドライブなど)を選択してください。組織単位やグループ単位での一括設定も可能です。

STEP3: 自動設定(スケジュール)

バックアップの実行頻度を設定します。1 日 4 回の自動実行により、最新データを常に保護できるでしょう。

STEP4: 確認(保護状態・リストア確認)

バックアップが正常に実行されているかを管理画面で確認してください。また、テスト復元を行い、実際にデータが復旧できることを確認しておくことが重要です。

まとめ:守れる体制を、今日から

Google ドライブのバックアップは、企業のデータ保護体制において不可欠な要素でしょう。誤削除、ランサムウェア、アカウント侵害などのリスクに備えるためには、定期的かつ確実なバックアップが必要です。

手動でのバックアップ方法は、小規模な利用や緊急時の対応には有効ですが、企業規模での運用には限界があるでしょう。人為的ミス、属人化、復元の粒度の粗さといった課題を解決するには、専用の自動バックアップツールの導入が推奨されています。

AvePoint Cloud Backup は、1 日最大 4 回の自動バックアップ、ピンポイント復元、長期保管、監査証跡など、企業のデータ保護要件を満たす機能を提供します。

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