ネットワールドが自社導入したAvePoint Cloud Backup ―決め手は「使いやすさ・導入スピード・コスト」

株式会社ネットワールド 様

情報システム部門 部長 
盛永昌二郎 様
対象のサービス
Microsoft 365
企業規模
501~1,000名
対象の業界
情報技術、テクノロジー、通信
抱えている課題
セキュリティを強化したい
製品・サービス
Cloud Backup for Microsoft 365
Cloud Backup
  • 容量無制限のストレージ込みS⁠a⁠a⁠Sにより、将来容量の予測、バックアップ先のサイジング、追加調達を不要に
  • 担当者1名・約1週間で初期導入。画面上で対象を選ぶシンプルな設定でバックアップを開始
  • 毎日バックアップ、3年保持を実現しながら、管理作業は週1回・10分未満に
  • ユーザーのセルフリストアを採用し、O⁠n⁠e⁠D⁠r⁠i⁠v⁠eの復元テストでは削除ファイルを約1分で復元

導入背景:データとAIの活用拡大でクラウドでもオンプレと同等の万全な保護体制が必要に

総合ITディストリビューターとして、多様なICT製品と技術支援を提供する株式会社ネットワールド。バックアップ製品についても幅広く深い知見を有しています。累計発行部数4万部を超えるオリジナルのインフラ教材を制作し、ITインフラストラクチャーのソリューションディストリビューターとして、クラウドコンピューティング時代の企業IT基盤を支える技術製品・知識・関連サービスを提供しています。

ネットワールドでは従来、社内の重要データや機密情報をオンプレミスのファイルサーバーで安全に管理し、確実にバックアップするという運用を続けてきました。一方、Microsoft 365(Exchange OnlineやOneDrive)の利用範囲は、主に個人単位のやり取りが対象で、補完的な業務基盤としての用途にとどまっていました。

しかし近年、社内データの活用と、CopilotをはじめとするAIの利用が急速に進み、社内に分散していたナレッジや重要データをSharePoint Onlineへ集約し、ファイルサーバー兼ポータルとして活用する取り組みが本格化しました。

こうして情報資産の管理・共有の場としてSharePoint Onlineの重要性が増すにつれ、情報システム部門では「オンプレミス環境と同等の万全な保護体制」の必要性を認識するようになりました。

情報システム部門 部長の盛永昌二郎氏は、次のように振り返ります。

「データをクラウド上で管理・活用する以上、オンプレミスと同等のバックアップ体制をクラウド側でも整備するのはごく自然な判断でした。Microsoft 365の標準機能だけでは、当社が求める長期的なデータ保護と復旧の要件を満たすことが難しいため、サードパーティー製品による確実なバックアップが不可欠だと考えたのです」

盛永氏

さらに、ITディストリビューターとして取引先をはじめとする関係者に対し、「自社のデータを責任を持ってバックアップしている」と明確に説明できる環境を整えることも、対外的な信頼に関わる重要な要素だと位置づけました。こうして、Microsoft 365環境の安全な活用を支えるサードパーティーバックアップの検討に着手しました。

選定理由:ストレージ込み・容量無制限で、サイジングも追加調達も不要に

ネットワールドは統合バックアップからS⁠a⁠a⁠S特化型まで複数の選択肢をお客様へ提案しています。その立場からも、「常に同じ製品が最適なのではなく、守る対象と運用方針によって最適な選択肢は変わる」という選定基準を持っています。

ネットワールド自身は、Microsoft 365の活用拡大を前提にしていました。そこで情報システム部門が要件を整理し、社内のバックアップ製品を担当する部門にも相談した結果、M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365との親和性が高いA⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t C⁠l⁠o⁠u⁠d B⁠a⁠c⁠k⁠u⁠pが有力候補となり、最終的に採用されました。

AvePoint Cloud Backupを選定・採用した理由を、情報システム部門の清水俊幸氏は次のように語ります。

「うまい・早い・安いです」

「うまい」は、管理者が設定しやすく利用者も難しい手順なしにセルフリストアを利用できる操作性を、「早い」は、担当者1名・約1週間で初期導入できた立ち上がりのスピード感を指します。そして「安い」は、容量無制限のストレージが含まれ、サイジングや追加調達、日々の管理工数まで抑えられる総保有コストを意味します。

その中でも、ネットワールドはAvePoint Cloud Backupが容量無制限であることによる「サイジング不要で早く導入できる」点を高く評価しています。特にExchange Onlineのメール容量は将来的な増加予測が難しく、容量設計そのものが運用負荷になりやすいためです。

一部の営業、マーケティング、製品担当者では、100GBのメールボックスを1〜2年で超えるケースもあります。オンラインアーカイブを有効にしても、さらに拡張が必要になるユーザーがいるため、将来どこまで増えるのかを正確に見積もることは困難でした。

一般的な容量課金型の構成では、導入前に現状の使用量を調べ、保持期間や将来の増加分を加味して、必要なバックアップ先容量を見積もる必要があります。データが増えれば、契約容量の見直しやストレージの追加調達も発生します。

さらに、バックアップソフトと保存先が別契約であれば、障害時にはソフト、ストレージ、両者を結ぶ通信のどこに原因があるかを切り分けなければなりません。

AvePoint Cloud Backupは容量無制限のため、導入前に現在の使用量を精査したり、数年先の増加を予測して保存先を確保したりする必要がありません。

「オンプレミスのバックアップでは、保存先ストレージの確保やデータ容量を常に気にします。A⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t C⁠l⁠o⁠u⁠d B⁠a⁠c⁠k⁠u⁠pは、それを気にせずにバックアップできることが本当に大きなメリットでした」

盛永氏

運用状況:初期導入は1名・約1週間。毎日バックアップ、3年保持でも管理工数は週1回・10分未満

初期導入は担当者1名で行い、約1週間でMicrosoft 365との接続とバックアップ設定を完了しました。事前の操作レクチャーに沿って管理画面上でバックアップ対象を選ぶだけで設定が完了し、「こんなに簡単にできるのか」と感じるほど設定はスムーズだったといいます。

現在は、E⁠x⁠c⁠h⁠a⁠n⁠g⁠e O⁠n⁠l⁠i⁠n⁠e、O⁠n⁠e⁠D⁠r⁠i⁠v⁠e、S⁠h⁠a⁠r⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t O⁠n⁠l⁠i⁠n⁠e、T⁠e⁠a⁠m⁠s、M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t E⁠n⁠t⁠r⁠a IDを毎日バックアップし、基本的に3年間保持する設定にしています。長期保存が必要な法定文書は本番データ側で管理し、バックアップは復旧のための基盤として位置づけています。

運用業務は、メール通知と管理画面による結果確認が中心です。清水氏は、日常の負荷について「週1回程度確認していますが、10分もかかっていません」と話します。

日常的な誤削除や意図しない上書きに対しては、ユーザーによるセルフリストアを採用しています。情報システム部門が個人のメール、T⁠e⁠a⁠m⁠s、O⁠n⁠e⁠D⁠r⁠i⁠v⁠eのデータを一件ずつ探して復元するのではなく、社内向け手順書を見ながら、ユーザー自身が必要なデータを必要な分だけ戻します。O⁠n⁠e⁠D⁠r⁠i⁠v⁠eで削除したファイルの復元テストでは、約1分で復元できました。

「情シス側では3〜4名で復元対応できる体制を整えつつ、日常的な操作ミスについては、まず利用者自身で復元できる形にしました。バックアップ自体も一度設定してしまえば安心して任せられますし、社内向け手順書の作成でも難しいステップはなく、スムーズに導入・運用できています」

清水 氏

今回の取り組みの本質的な成果は、情報システム部門の運用負荷をほとんど増やすことなく、会社としてのデータ保護レベルを一段引き上げられた点にあります。

AI活用に備えて:M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t E⁠n⁠t⁠r⁠a IDまで保護し、AI時代のデータと認証基盤に備える

今回の保護対象には、Microsoft 365のデータだけでなく、M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t E⁠n⁠t⁠r⁠a IDも含まれています。Microsoft 365をはじめとする各種クラウドサービスの利用が広がる中で、Entra IDは人、デバイス、ITリソース全体へのアクセスを一元管理する重要な認証基盤です。アカウント侵害によってこの認証基盤が乗っ取られれば、正規の認証を悪用して複数システムへ侵入され、クラウド環境全体の再構成が必要になるおそれもあります。

清水氏は、「M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠tをITの中心に据える企業ほど、データとIDの両面を保護する必要性が高まる」と指摘します。特にM⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t E⁠n⁠t⁠r⁠a IDとオンプレミスのA⁠c⁠t⁠i⁠v⁠e D⁠i⁠r⁠e⁠c⁠t⁠o⁠r⁠yを併用する企業では、バックアップの重要性をより強く実感しやすいといいます。

さらに同社は、AI活用の拡大によって、データ保護の要件も変わると見ています。人の誤操作だけでなく、AIエージェントやAPIが短時間に大量のデータを変更・削除するリスクがあるためです。そのためにはデータを分類し、「AIへ投入できる情報か」「どのデータを優先的に保護・復旧すべきか」を整理する「データのトリアージ」が必要になります。これからのバックアップは単なるデータの復元にとどまらず、AIを安全に活用するためのデータガバナンスと組み合わせて設計することが重要です。

「まず守る対象と期間を整理することが重要です」 ―“販売する製品”から、“自社で使い、実体験で語れる製品”へ

A⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t C⁠l⁠o⁠u⁠d B⁠a⁠c⁠k⁠u⁠pの自社導入は、ネットワールドのお客様や販売パートナーへの提案にも変化をもたらしました。単に製品スペックを説明するだけでなく、自社での本番運用を経たからこその具体的かつ説得力のある情報をお客様へ届けられるようになったことが、現在の大きな強みです。

容量無制限によるサイジング不要のメリットをはじめ、1名・約1週間での初期導入、週10分未満で済む運用業務、無理のないセルフリストアの社内展開といったポイントを自社の実体験として伝えられるため、お客様が導入後の姿を具体的にイメージしやすくなりました。

また、M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365へのデータ移行を支援するA⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t FLY、T⁠e⁠a⁠m⁠sの個人チャットまでカバーするきめ細かな復元、さらには将来的なガバナンス強化まで、バックアップを起点にM⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365活用全体を見据えた踏み込んだ提案も可能になりました。

盛永氏は、A⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠tの位置づけを次のように表現します。

「A⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠tは、M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365のデータもバックアップできるというだけの製品ではありません。M⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365を活用・運用するためのツール群の一つとしてバックアップがあり、移行やガバナンスまで一貫して支えられる点も魅力です」

盛永 氏

ネットワールドがバックアップ製品を検討する企業へ勧めるのは、製品比較から始めることではありません。重要なのは、自社がなぜバックアップを必要としているのかを問い直し、保護対象や保存期間、復旧の優先順位、そして機能とコストのバランスを整理することだといいます。

オンプレミスや複数クラウドを一元管理したいのか、S⁠a⁠a⁠Sを中心に保護したいのか、あるいはM⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365へデータとサービスを集約するのか。前提が明確になれば、必要な製品カテゴリーも見えてきます。

約50TBのデータを抱え、今後もM⁠i⁠c⁠r⁠o⁠s⁠o⁠f⁠t 365とAIの活用を広げていくネットワールドにとって、容量サイジングに悩まされることなく、情報システム部門の運用負荷も抑えたままデータとIDを守れるA⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t C⁠l⁠o⁠u⁠d B⁠a⁠c⁠k⁠u⁠pは、自社戦略に合致した最適な選択でした。

同社は今後も、セキュアなAI活用を推進すべく、A⁠v⁠e⁠P⁠o⁠i⁠n⁠t製品の活用範囲拡大を検討していく方針です。