Power Automate で Excel 業務を効率化しよう!活用事例やトラブル時の対処法も

Power Automate は Microsoft が提供する自動化ツールです。とくに Excel との相性がよく、活用すれば定型業務の負担を大幅に軽減できます。

たとえば、手作業によるデータ入力や日々のコピペ作業、月末の集計業務など、時間と労力のかかる作業を自動化すれば、人的ミスや残業を減らしながら業務効率を大きく向上させられます。さらに、データの集計やレポート作成を自動化することで、大量の情報から必要なデータを迅速かつ正確に抽出・整理することも可能です。

この記事では、Power Automate を使った Excel 操作の自動化方法を解説します。活用メリットや具体的な活用事例、よくあるトラブルと対処法も紹介しているので、Excel 作業の業務プロセスを効率化したい、と考えている方はぜひ参考にしてください。

Power Automate とは

Power Automate は、Microsoft が提供するプラットフォームで、定型業務を自動化するためのツールです。プログラミングの知識不要で、「フロー」を設計することで、さまざまなアプリケーションやサービス間で定型操作を自動化できます。

Office 製品と相性がよく、Excel との連携も簡単に行えるため、データの処理や報告作業の効率化が期待できます。Power Automate を活用すれば、これまで手作業で行っていた作業を自動で実行できるため、作業の正確性が向上します。

Excel で Power Automate を活用するメリット

ここでは、Power Automate を活用することで得られる 3 つのメリットを紹介します。

業務負担が軽減される

Power Automate を活用する大きなメリットのひとつが、定型業務を自動化して業務負担を軽減できる点です。データ収集や入力、ファイル更新などの繰り返し作業は、手作業ではどうしても時間と手間がかかります。これらを Power Automate のフローで自動化すれば、日次や週次で行っているルーチン業務の効率化が可能です。

たとえば、経理部では取引先から届く請求書データを Excel に自動反映し、フォルダへ自動振り分けをする、営業部では、Excel の売上データから自動でレポートを作成し、Teams に送信など、毎回行われる業務でほとんど人の手を使わずに完了することができます。

手動作業が減る分、担当者はより付加価値の高い仕事に時間を割けるようになります。結果として、業務全体の生産性向上にもつながるでしょう。

人的ミスの削減が可能

Power Automate 活用によるメリットの 2 つ目は、人的ミスの削減が可能になる点です。フローによって処理を自動化すれば、データの転記漏れや入力ミスなど、手作業によるヒューマンエラーを防ぐことができます。

たとえば、人事部などでよくある従業員の勤怠データを Excel に集計する作業などは、確認漏れや入力ミスが発生しがちです。

Power Automate による自動化で、人の手によって発生するミスを軽減できます。

また、自動化により常に同じ手順で処理されるため、データの正確性や再現性が高まります。人的ミスは場合によっては企業の信頼性にも関わる問題に発展するため、業務を迅速かつ正確に進められる点も、Power Automate の大きなメリットといえるでしょう。

非エンジニアでも使いやすい

Power Automate は、非エンジニアでも簡単に使える点も魅力です。プログラミングの知識がなくても扱えるノーコード・ローコードツールであり、テンプレートも豊富に用意されているため、初心者でも直感的にフローを作成できます。

たとえば、VBAなどの専門知識がなくても、Excel やほかの Microsoft 365 サービスを簡単に自動化できるのです。

そのため、情報システム部門だけでなく、営業・経理・人事など、幅広い部署で活用が可能です。Excel を日常的に使う方であれば、誰でも手軽に業務効率化を実現できます。

Power Automate での Excel(エクセル)の操作法と活用事例

Power Automate を使えば、日々の Excel 作業を効率化できます。たとえば、特定の条件で Excel ファイルを操作するワークフローを作成し、定期的なデータ集計やレポート生成を自動的に作成できます。

また、複数の Excel ファイルからデータを集約しレポートを作成するなど、手作業では時間がかかる業務の効率化が可能です。

具体的にどのような操作が自動化できるのか、一つずつ見ていきましょう。あわせて、どの部署でどのようなシーンに活用できるのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Excel を起動する・終了する

Excel を起動および終了する操作を、「インスタンスの作成」によって自動化できます。

作成方法は、Power Automate の「アプリケーションを起動」アクションを利用します。「新しいフロー」をクリックし、「Excel 起動」など任意のフロー名を入力してください。

特定の Excel ファイルを指定して開くこともできるため、使用頻度の高いファイルを指定しておくとよいでしょう。次に左側のアクションペインから「Excel」を選択し、「Excel の起動」を選択します。

終了させるフローの設定は、「アプリケーションを終了」アクションを追加して実行します。Excel ファイルを使用してルーチンワークが多い方は、起動と終了を自動化させることで業務の流れがスムーズになり、作業時間の短縮が期待できるでしょう。

ファイルを開く

「Excel の起動」を設定するときに、実行したい特定のファイルパスを指定しておけば、使用頻度の高い Excel ファイルを自動で開けます。このアクションを設定することで、毎回同じファイルを手動で探す手間が省けます。

経理部や営業アシスタントなど、扱うファイルがあらかじめ決まっている部署ではとくに有効です。定期的に同じ報告書や請求書を開く必要がある場合、自動で開くよう設定することで業務効率が大きく向上します。

さらに、ファイルを開いた後に実行するアクションも追加しておけば、データ収集や加工といった次のステップにスムーズに移行できます。この一連のプロセスを自動化することで、業務の効率が格段に上がるでしょう。

ファイルを保存する

Power Automate を使えば、Excel 終了時に「ファイルを保存して閉じる」を設定することで、作成したデータの自動保存が可能です。

また、「Excel の保存」アクションを利用すれば、編集するたびに作業内容を自動で保存できるため、手動での保存作業を省けるだけでなく、データを損失するリスクも軽減されます。

さらに、保存先フォルダーやファイル名を指定すれば、ファイルを別名で保存したり自動的にバックアップファイルを作成したりすることもできます。

顧客ごとにファイルを管理している営業部や、複数案件を扱うチームでは、保存忘れを防ぐための仕組みとしてとくに有効です。大切なデータを確実に残せるため、作業の効率と確実性を両立できます。

ワークシートからデータを取得する

Power Automate を使って Excel からデータを取得するプロセスの中でとくに便利なのが、ワークシートからデータを取得する機能です。個別のセルから直接データを抽出したり、レポートとして活用するなど、さまざまなデータを自動的に取得できます。

具体的に見ていきましょう。

セルの内容の取得

Power Automate では、Excel ワークシート内の個別のセルからデータを取得できます。

「セルの値を読み取る」アクションを利用することで、特定のセルの内容を自動で抽出可能です。これにより、データ分析やレポート作成の際に必要な情報を迅速に取得できます。

指定したセルの値を他のシステムやアプリケーションへ転送し連携もできるため、取得したい数値や情報を探す作業を短縮できます。

この機能は、営業部の売上レポート作成や経理部の月次報告など、定期的に同じ数値を抽出する業務に最適です。指定したセルの値を他のシステムやアプリケーションに自動転送すれば、入力作業の手間が減って精度も向上します。

テーブルの内容の取得

Power Automate を使えば、Excel 内のテーブル形式で整理されたデータを一度に取得することも可能です。「テーブルからデータを取得」アクションにより、テーブル全体を操作し、必要な情報を効率的に集められます。

この機能は、営業分析やマーケティング部門のレポート作成、人事部の勤怠データ集計など、大量のデータを一度に取得し、他のツールで集計や分析を行う際に便利です。定期的なデータ更新が必要なレポートやダッシュボードの作成に活用できます。

ワークシートに書き込む

自動化ワークフローを活用すれば、Excel のワークシートに新しいデータを簡単に書き込めます。「セルに値を書き込む」アクションを使い、指定のセルにデータを書き足したり、更新したりすることで、リアルタイムで最新の情報を保持できます。

たとえば、営業担当者の訪問先の情報や活動報告を、日報ファイルのフォーマットに自動で記録させることが可能です。また、勤怠管理システムに記録された情報を自動で  Excel ファイルに転記させ、人事担当者がデータの抽出・加工して計算する手間を省けます。

このように外部データベースやフォームから取得したデータを自動的に反映させ、手作業のエラーを防ぎ、業務プロセスの効率化が可能です。

データを転記する

データの転記は大量の情報を扱うため時間と手間がかかりますが、Power Automate を活用すれば自動化が可能です。「データの書き込み」アクションを利用することで、データを別のシートや新しい Excel ファイルに自動でコピーできます。たとえば、定期的に受信するデータを基に新しい分析シートを作成する際に効果的です。

また、セミナー参加者がフォームに入力した情報を、Excel シートに自動で転記して管理できます。この機能は、蓄積された情報をすぐに抽出・集計し、定期的なレポート作成や顧客傾向分析に活用できます。メールから必要な情報を抽出し転記することも可能です。

その他の活用法

Power Automate と Excel を組み合わせると、複雑な計算を一括処理したり、行や列、セルの細かい設定を自動で操作できます。

以下は具体的な活用例です。

  • 行や列を挿入・削除・サイズを変更
  • Excel マクロを実行する
  • 選択したセルを参照セルとして使用する
  • 特定のセルをアクティブ化する
  • 列で空になっている最初の行を取得する

たとえば、Excel で売上データなどの集計作業をする際に、行やセルの加工、数式の挿入や、特定の位置にカーソルを移動させ、データ入力を自動化することもできます。空の行を自動で見つけて入力したり重複データを削除するなど、正確性を保ちながら入力作業を効率化できます。また、特定の条件に基づいてデータをフィルタリングしたり、ソートしたりすることで、必要な情報を迅速に見つけられます。

Power Automateで「ワークシートが見つからない」「書き込みできない」エラーの原因とは

ここでは、Power Automate でエラーが発生した時の基本的な確認手順や、よくあるトラブルとその対処法を紹介します。

まずはしっかりと原因を把握しよう

エラーを解消するためには、まず「なぜエラーが起きたのか」を正確に把握することが欠かせません。原因を特定できないまま誤った修正を行ってしまうと、新たなトラブルを招く可能性もあるため注意が必要です。

フローが正常に動作していない場合は、まず実行履歴を確認しましょう。ここで、どのタイミングでエラーが発生したのかが分かります。次に、失敗したフローの個別実行履歴を開き、エラーとなっているアクションを特定してください。

「!」マークがついているアクションがエラー箇所です。該当アクションを選択して「実行の詳細」を確認し、エラーの具体的な内容や入力値を確認すると、原因をより正確に把握できます。

よくあるトラブルを押さえておこう

事前に代表的なトラブルを知っておくと、実際にエラーが起きたときに原因を推測しやすくなります。ここでは、Power Automate と Excel の連携で発生しやすい2つのトラブル例を紹介するので、参考にしてください。

Excel 内に書き込みができない

「書き込む際にエラーが発生しました」といったメッセージが表示される場合、Excel ファイルに正しくデータが書き込みできていない可能性があります。よくある原因として、以下が挙げられます。

  • ファイルが読み取り専用になっている
  • シートの指定ミスで、対象セルが無効になっている
  • 別のプロセスでファイルがロックされている
  • 実行ユーザーにアクセス権限が付与されていない

これらのエラーが出た場合は、まずファイルの権限設定とファイルの使用状況を確認してください。ファイルを開いている他のユーザーがいないか、また対象のセルやシートを正しく指定しているかをチェックすることで、多くのケースは解決できます。

ワークシートが見つからない

「ワークシートが見つかりません」といったエラーメッセージが表示される場合、おもな原因はシートの指定ミスや、該当シートが削除・非表示になっているケースです。

まずは、指定したシートが実際に存在するかを確認しましょう。非表示になっている場合は、Excel 側で再表示させます。シートが存在するにもかかわらずエラーが出る場合は、シート名の指定が正しいか(大文字・小文字含む)を確認してください。

それでも解消しない場合は、ファイルパスの指定ミスが原因の可能性があります。保存場所の変更やファイル名の更新が行われていないかも含めて、再度確認してみましょう。

Power Automate で Excel 業務を効率化しよう

Power Automate を利用すれば、Excel を使った業務を大幅に効率化できます。とくに、日常的に行うルーチンワークを自動化することで、時間を大幅に削減することが可能です。大量のデータから特定の情報を抽出し計算させたり、複数のフォームに入力された情報を自動で転記するなど、手間のかかる作業に活用できます。

手作業によるヒューマンエラーのリスクを減らし、業務の効率化を図りたいと考えている方は、Power Automate を導入し活用してみてください。

Copilot活用、参照データは整理されていますか?

参照してよい情報/すべきでない情報が曖昧なままでは、Copilot活用のリスクが高まります。

関連記事