ファイル転送とは?ビジネスで安全にデータを送る方法と注意点

ファイル転送とは、インターネットやネットワークなどを介してファイルを別のシステムや PC などに送信することです。たとえば、プロジェクトに必要な資料や書類などを、メールに添付する、クラウド共有する、チャットツールなどで添付するといった方法です。

ビジネスにおいてファイル転送を利用する機会は多くありますが、安全にデータを送るために気をつけたいポイントもあります。本記事では、ファイル転送とは何か、ファイル転送の課題などを解説します。また、ファイル転送サービスの選び方も解説するため、安全にデータを送りたい場合はぜひ参考にしてください。

ファイル転送とは?データの「配送」を安全・確実に行うことの重要性

ファイル転送とは、コンピューターやシステム間で特定のデータを送信することを指します。ビジネスシーンにおいて発生する資料や重要書類、画像データなどをチームメンバーや取引先と共有する際、メールへの添付やクラウドストレージの利用といった手段でデータを送る行為は、すべてファイル転送にあたります。

近年のDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展や、扱うデータの大容量化に伴い、ファイル転送の機会は飛躍的に増加しました。それに伴い、単に「送る」だけでなく、データを「安全かつ確実」に届ける仕組み作りが企業の重要課題となっています。ここではファイル転送の基本から、ファイル転送を安全に行うことの重要性について解説します。

ファイル転送の基本|コンピュータ間でデジタルデータを送る仕組み

ファイル転送とは、ネットワークを介してコンピュータ間でデジタルデータをやりとりすることを指します。具体的には、プロジェクトに必要な資料や画像などのデジタルデータをメールに添付してメンバーに共有したり、クラウドストレージや専用の転送サービスを活用して共有したりするなどの方法があります。

身近な例で例えるなら、ファイル転送は「荷物の配送」と同じ役割を担っています。 通販などで物品を購入した際には、品物が業者によって配送されます。ファイル転送は、この物品をデータに置き換えたものとイメージしてよいでしょう。デジタルデータをクラウド、ファイル転送サービスなどを介して、安全かつ確実に相手の元へ配送される、といったイメージです。

なぜビジネスにおいて「ファイル転送」の理解が重要なのか

ファイル転送の重要度が増している理由として、企業における DX の加速が挙げられます。 デジタル技術の活用がビジネスの根幹を支えている現在、企業が扱うデータ量は爆発的に増大しています。 

また、テレワークの普及やビジネスのグローバル化などによって、物理的な距離を超えてリアルタイムにデータを共有できる環境は、今や必須のインフラとなりました。 かつて主流だった紙資料やUSBメモリ等の物理メディアによる受け渡しは、現在ではデータでのやり取りへと置き換わっています。たとえば、Slack や Teams などのチャットツール、 PC フォルダの共有、 NAS(社内 LAN )、 Google Drive や SharePoint などのクラウドストレージサービス、法人向けの有料ファイル転送サービスなどが使われています。

データ転送の手法はさまざまですが、それぞれにメリットとリスクがあります。また、「個人向け」と「法人向け」では、同じ手法でもセキュリティや管理機能において違いがあります。企業がデータ転送を用いる場合は、自社のニーズに適した手法を正しく理解し、選択することが大切です。

法人が注意すべきファイル転送の3つの課題

ファイル転送は便利な仕組みですが、法人として利用する場合には、個人利用とは別に考慮しなければならない課題があります。

  • セキュリティ
  • 法令遵守
  • 効率化

企業が安全かつ円滑に、確実にファイルを転送するには、セキュリティや法令遵守を意識しなければいけません。また、使いやすさや大容量データを扱えるかなどの効率性も大切です。ここでは、それぞれの課題について詳しく解説します。

【セキュリティ】情報漏えいと不正アクセスのリスク

企業にとっての大きな懸念点は、管理外で発生するセキュリティ事故です。特に以下の3点に注意が必要です。

  • シャドーITによる管理不能のリスク

会社が許可していない個人向け無料転送サービスを社員が独断で利用する「シャドーIT」が近年、問題となっています。 

たとえば、ファイル転送サービスには無料のサービスもあり、これを社員が企業に無断で使い続けると「シャドー IT 」化する恐れがあります。企業の管理が及ばない場所でデータが扱われると、万が一の流出時に検知や対応が遅れる大きなリスクを伴います。企業はそれらの無料サービス利用を単純に禁止するのではなく、利用している社員が求める、利便性の高い有料の代替サービスを用意することが求められます。

  • 人為的ミスによる情報漏洩リスク

データ転送のうち、特にメール添付の手法ではメールの宛先間違い(誤送信)やパスワードの設定ミス、添付ファイルの暗号化漏れなどにより、第三者への情報漏洩が起こる場合もあります。このような「ヒューマンエラー」を完全に防ぐことは不可能です。システム側で制御できる仕組みが求められています。

  • 外部からの攻撃による「盗聴・改ざん」のリスク 

近年、サイバー攻撃の手法は巧妙化しています。データ転送中の盗聴や、ストレージサーバーへの不正アクセスによるデータ改ざんの危険もあります。ファイル転送に利用するサービスを選ぶ場合、セキュリティ性の高いものを見極めることは非常に重要です。

【法令遵守】コンプライアンスと個人情報保護法への対応

ビジネスで顧客データや機密情報を扱う以上、法規制への準拠は避けて通れません。

  • 個人情報保護法への適合と安全管理措置

顧客データ(個人情報)を取り扱う際は、暗号化やアクセス権限の厳格化など、適切な「安全管理措置」を講じる義務があります。対策が不十分な場合、法的責任を問われるだけでなく、社会的信用の低下を招く恐れがあります。

また、グローバル展開を行う企業であれば、EUのGDPR(一般データ保護規則)など、各国のデータ保護規則に適合した環境整備も必要です。

  • 監査ログの保持と証跡管理

コンプライアンス強化において「いつ・誰が・どこに・何を」送ったかの送信履歴(ログ)は不可欠です。ログが欠如していると、証拠としての記録が残らず、内部不正の抑止が困難になります。また、何らかのトラブルが起こった際の原因究明ができなくなるだけでなく、外部機関による法的監査で指摘を受けるリスクも高まります。その結果、PマークやISMSといった第三者認証の継続的な運用・更新も難しくなります。

【効率化】大容量データの取り扱いと使いやすさ

ファイル転送サービスを利用する場合、業務の生産性を維持するため、インフラとしての性能と操作性の両立が必要です。 

  • 大容量データ送信によるエラーを解消できる

たとえば、動画やCADデータなど、メール添付が困難な大きなサイズのデータを扱う際、専用の転送手段がなければ送信エラーや再送作業が起こり、手間や時間の無駄を発生させてしまいます。

  • 人的ミスを防止しやすいUI/UXである

日次・週次で発生する定型的なデータ転送を手作業で行っていると、どうしても人的ミスが起こりやすくなります。これらを自動化できたり、直観的に簡単に行えたりするツールを選ぶことで、人的ミスの防止になり、ひいてはロスを減らして生産性向上が図れます。

  • ネットワークに負荷をかけずスムーズに送信できる

大容量データを多く扱う場合、一度に大量のデータを送受信すると、社内ネットワークを圧迫して回線スピードが低下し、ほかの業務に支障をきたす恐れがあります。大容量データの転送を前提とする場合は、十分な容量や送信スピードを確保できるサービスを選ぶ必要があります。

失敗しない法人向けファイル転送サービスの選び方

安全にファイルを転送するには、ファイル転送サービスの選び方が重要です。上記で解説した課題の解決につながるかどうか、使いやすさなどを重視した上で自社に合ったファイル転送サービスを選びましょう。

ここでは、法人向けファイル転送サービス選びの際に注目したいポイントについて解説します。ファイル転送サービス選びで悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてください。

セキュリティの高さ

まずは、 JNSA の定義にある「許可された者だけが情報にアクセスできること」が実現できているかを確認しましょう。

たとえば、通信経路の暗号化( SSL/TLS )がなされているか確認します。通信経路の暗号化がされていれば第三者によるデータの盗聴や改ざんを防ぎやすくなります。また、ウイルスチェック機能が搭載されていれば、送受信されるファイルにウイルスが含まれていないかのチェックが可能です。

ログ管理についても確認しましょう。「いつ・誰が・どこに・何を」操作したのかという「証跡(ログ)」が残っていれば、データの正当性を担保しやすくなります。監査やトラブル発生時の原因究明にも役立つでしょう。

自社のセキュリティポリシーを満たしているかの確認も重要です。具体的には、以下のような機能・要件を満たしているかをチェックするとよいでしょう。

  • IPアドレス制限

アクセス元のIPアドレスを限定することで、社外や許可されていない端末からの不正アクセスを防止できます。

  • 二段階認証(多要素認証)

IDとパスワードに加え、SMSや認証アプリなどによる二段階の本人確認を行うことで、不正ログインのリスクを低減できます。

  • データ保管時の暗号化

サーバー上に保存されるファイルが暗号化されているかを確認します。万が一サーバーへの不正アクセスが発生した場合でも、データの漏洩リスクを抑えられます。

  • アクセス権限の管理

ユーザーごとやグループごとにアクセスできるファイルや操作範囲を、細かく設定できるかどうかも確認しましょう。

  • パスワード付きダウンロードリンクと有効期限の設定

ファイルの共有リンクにパスワードを設定したり、一定期間が過ぎると無効になる有効期限を設定したりできる機能も、情報漏洩対策として有効です。

これらの機能が自社のセキュリティポリシーの要件と合致しているかを事前に確認した上で、サービスを選定することが大切です。

管理画面の使いやすさ(UI/UX)

管理画面の使いやすさも確認したいポイントです。現場の社員が使いやすいかどうか、迷わずに直感的に使えるシステムかどうかを確認しましょう。また、普段使っているツール( Microsoft365 など)と連携できると、さらに使いやすくなり利便性が高まります。

自社の社員だけでなく、データを受け取る側の取引先や顧客の負担を考慮することも大切です。たとえば、データを受け取る際に相手側でアカウント登録やインストールが必要だと手間がかかります。そのため、アカウント登録不要かどうか、操作画面が直感的かどうかなどを確認しましょう。

複雑なシステムだと「使い方がわからない」などの問い合わせが増えて業務効率が低下するリスクがあるため、シンプルで感覚的に使えるシステムが理想です。ただし、利便性とセキュリティ精度の両立は必要となります。

人的ミスを起こさない「仕組み」

人的ミスを起こさない機能が搭載されているかも確認したいポイントです。たとえば、「宛先を間違えて送信してしまった」「送ったはずが相手にデータが届いてない」などのトラブルが起こるケースもあるでしょう。これらのトラブルを防ぐ為の機能が搭載されているかどうかを確認します。

開封通知や受領確認機能などが搭載されていれば、相手にデータが届いたか、データを相手が確認したかを把握できます。そのため、送信エラーなどが起こっても対応しやすいです。

また、誤送信が発覚した際に、管理画面から URL を無効化できる仕組みになっていれば、相手がファイルをダウンロードできなくなるため、情報漏洩などのリスクを低減できるでしょう。

必要な容量の見極め方

大容量ファイルを転送できるかどうかも、チェックしておきましょう。現状、大容量のファイルを取り扱っていないとしても将来的にデータが増える可能性もあります。また、法人の場合は複数人が同時進行的にデータを格納するため、容量が足りなくなるケースも珍しくありません。

また、扱うデータの種類やサイズによって適したツールは異なります。たとえば、 Excel や Word といった数MB程度のものなのか、CADデータや高画質動画などの数GBを超える大容量データをメインに扱うのかなどです。1つのファイルあたりの最大転送容量や一度に送信できるファイル数、通信速度の安定性なども確認しておくと安心です。

サポート体制

サポート体制も選び方のポイントです。まずは、日本語でのサポートがあるかを確認しましょう。分からないことやトラブルがあった際に、日本語でのサポートに対応していれば安心です。

また、サポートの質やスピードも大切なポイントになります。問い合わせに対して、知識や経験のあるスタッフが対応してくれるかどうか、迅速に対応してくれるかなどを確認しておくとよいでしょう。対応が遅かったり十分でなかったりすると、業務が滞ってしまい業務効率の低下につながります。

セキュリティリスクに対応するために、継続的なアップデートが行われているか、新しい脅威に対応できるかなども確認しておきたいポイントとなります。

コストパフォーマンスと料金体系

ファイル転送サービスを選ぶ際には、料金もしっかりと比較しましょう。ファイル転送サービスの料金体系は、月額制(サブスク)と従量課金制に分けられます。日常的にファイル転送サービスを活用するのなら、月額制が向いています。一方、既存手段では送信できないファイルを送りたい、月に数回程度しか利用しないなどの場合は、従量課金制がよいでしょう。このように、自社のニーズに合わせた料金体系を選ぶことがポイントです。

また、コストパフォーマンスも比較ポイントです。扱えるデータ容量や搭載されている機能、サポート体制などに見合った料金かどうか、企業規模に見合った料金かなどを確認しておくと安心です。

無料転送サービスをビジネスで使う4つのリスク

ファイル転送サービスには有料のものと無料のものがありますが、法人が使うのなら有料のファイル転送サービスがおすすめです。無料のファイル転送サービスは、機密情報を扱う法人としての利用には適していません。

無料のファイル転送サービスを法人がビジネスで使う際、考えられるリスクは以下の4つです。

  • 誤送信による情報漏洩の可能性がある
  • ログが残らない
  • セキュリティ設定が有料サービスより甘い
  • シャドー IT 化を招く恐れがある

無料のファイル転送サービスでは、誤送信すると取り消しや無効化できずに情報漏洩につながる恐れがあります。

ログが残らないことも大きなリスクです。無料サービスには「誰が、いつ、何を」送ったのかというログを保持する機能が備わっていません。万が一情報漏洩や内部不正などが起こった場合に、原因究明ができずに企業としての社会的責任を果たせなくなります。自社が損害を被るだけでなく、企業の信頼失墜につながります。

セキュリティレベルの低さもリスクです。パスワード設定が任意だったり通信の暗号化が不十分だったりするケースがあります。サイバー攻撃を受けるリスクが高まり、不正アクセスや情報漏洩、データ改ざんなどの恐れがあります。

企業の「シャドー IT 化」を招くリスクが高いこともデメリットです。ウイルス感染や退職者によるデータ持ち出し、データの改ざんなどの温床になる恐れがあるでしょう。

大容量・高セキュリティ!法人向けファイル転送サービス「DenshoBako」

有料のファイル転送サービスなら、「 DenshoBako 」がおすすめです。「 DenshoBako 」は、 Microsoft 365 ( Entra ID )と連携したファイル共有サービス。シームレスな連携によって、 ID 管理の一本化を実現します。また、上で紹介した6つの選定ポイントをすべて満たしていることが大きな強みです。

さらに「 DenshoBako 」のメリットとしては、大容量データを扱えることが挙げられまです。たとえば、 CAD データや設計図面、動画などの大容量データであっても、高速・安定送信できます。インフラ性能が高く、日常的に大容量データを扱う企業でも安心です。

また、受信する取引先側の利便性が高いことも特徴です。取引先に Microsoft アカウントや専用ソフトのインストールなどが必要ないため、利便性が高くなっています。

その他にも、誤送信の際の即時公開停止機能や長期保持される詳細なトラッキングログ、日本語対応のサポートなど、信頼性の高いサービスです。

まとめ:安全なファイル転送がビジネスの基盤を作る

ファイル転送とは、コンピュータ間でデジタルデータを転送する仕組みです。デジタル化に伴い、ビジネスにおいてはデジタルデータでのやり取りが増えています。情報漏洩や不正アクセスなどのリスクも増えるため、安全性の高い方法でデータのやり取りをすることが大切です。

安全かつ確実にデータを送信するには、ビジネス専用の転送サービスの導入を検討するとよいでしょう。有料のファイル転送サービスは、セキュリティや機能が優れており、顧客データや機密情報を取り扱う企業でも安心です。また、大容量データにも対応しているため、 CAD データや動画などのサイズの大きなデータを日常的にやり取りする際にも便利です。

効率的な業務やデジタル化に向けて、安全かつ確実なファイル転送環境を構築しましょう。

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