新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
私たちが長年取り組んできたデジタルトランスフォーメーション(DX)は、技術革新の波によって新たなステージへと進化しています。2026年というこの新しい年を迎えるにあたり、まずは昨年一年間の業界の動きを振り返り、本年の展望、そしてその中でAvePoint Japanが果たすべき役割と展開についてお話させていただきます。
1 . 2025年は「AI活用の試行錯誤とデータ整備の年」でした
2025年は、まさに「AI活用の試行錯誤とデータ整備の年」であったと総括できます。
一昨年までの生成AIに対する期待や技術的な検証の段階を経て、昨年は多くの企業がMicrosoft Copilot for Microsoft 365などのAI技術を実際の業務プロセスに組み込み、生産性向上を目指す具体的な「実装」フェーズへと移行しました。
しかし、この実践の過程で、私たちは新たな課題にも直面しました。それは、AIが参照するデータの「質」と「安全性」です。
企業が長年蓄積してきたデータの中に、利用されていないデータ(ダークデータ)、重複したデータ、そして機密性の高い過剰共有されたデータが混在している状況が明らかになりました。AIがこれらの「汚れた」データや「ガバナンスが効いていない」データを参照することで、不正確な回答(ハルシネーション)や、意図しない情報漏洩のリスクが顕在化しました。
結果として、2025年は「AIを動かす以前に、その基盤であるMicrosoft 365環境のデータガバナンスを整備する必要がある」という共通認識が確立された一年でした。当社の広範なソリューション群、特にデータ管理、移行、セキュリティ、そしてコンプライアンスに関するニーズは、この背景のもとでさらに高まりました。
2 . 2026年は「データセキュリティ再定義とAIエージェントによる業務変革の年」となります
2026年は、これまでの準備を糧に、「データセキュリティ再定義とAIエージェントによる業務変革の年」になると予測します。
まず、「データセキュリティの再定義」です。サイバー攻撃、特にランサムウェアの巧妙化は止まりません。AI活用が深まるほど、参照データが失われることによる事業インパクトは計り知れないものとなります。システムの「可用性」だけでなく、不測の事態から迅速かつ確実にデータを復旧させる「データの回復力」こそが、企業の競争力を左右する最大の要因となります。セキュリティとバックアップは、もはやコストではなく、ビジネス継続のための最優先の投資対象です。
次に、「AIエージェントによる業務変革」の始まりです。2026年は、単なる情報の生成・要約に留まらず、複数のステップを踏んでユーザーのタスクを自律的に実行するAIエージェントの本格的な導入が進むでしょう。これにより、企業の業務運営モデルそのものが再構築されることになります。
このAIの進化は、「AIガバナンス」の重要性をさらに高めます。AIが自律的に動くからこそ、その活動を監視し、倫理的な利用やリスクを管理する仕組み、すなわち高度なガバナンスプラットフォームの需要は爆発的に増加するでしょう。企業は、利便性とセキュリティを両立させる「攻めのガバナンス」が求められます。
3 . AvePoint Japanの展開:データ信頼性と日本市場へのコミットメントを強化する
このようなダイナミックな市場環境において、AvePoint Japanは、お客様のデータとビジネスの信頼性を確立するパートナーとしての役割を強化してまいります。
弊社の強みは、20年以上にわたり培ってきたMicrosoft 365環境における移行、セキュリティ、データ保護(バックアップ)、ガバナンスをトータルで提供できることです。2026年は、この優位性を以下の三つの柱でさらに展開します。
- AI時代に必須となるガバナンス強化: Copilot for Microsoft 365などの生成AIの価値を最大化するため、データが安全かつ適切に分類・管理されている状態(生成AI Ready)を実現するソリューションを引き続き提供します。Teams/SharePointの乱立を防ぎ、最適なアクセス権を維持するためのガバナンス製品群や、生成AIの利用状況を分析できるソリューションなどにより、お客様の「AI導入の壁」を打破します。
- 日本市場に最適化されたDX推進: 昨年リリースした大容量ファイル共有サービス「DenshoBako」のような日本の商習慣に合わせたニーズに応えるサービスを継続的に展開します。また、rakumo様との共同開発に代表されるような、国産SaaS企業との協業も引き続き加速させ、ISMAPクラウドサービスリストにも登録されているAvePoint Online Servicesが持つ高度なセキュリティと日本企業の環境にフィットした使いやすさを両立し、真のDX推進をサポートします。
- データレジリエンスの確保: ランサムウェアや人為的な誤操作から企業データを守るデータバックアップソリューションの展開をさらに強化します。クラウド上のデータ保護のパイオニアとして、お客様が安心してAI活用を進められるよう、確実なバックアップと迅速な復旧を提供することで、企業の事業継続性を根底から支えます。
AvePoint Japanは、AI時代のデータ管理・運用の「要」となるAvePoint Online Servicesのソリューション群を通じて、お客様のビジネスが激変する環境下でも常に前進できるよう、尽力してまいる所存です。
本年も皆様の事業の発展に貢献すべく、社員一同、邁進してまいりますので、変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
代表取締役 塩光 献