大容量ファイルを送るには?安全な送信方法と注意点を解説

業務で扱うデータは年々大容量化が進み、メールに添付できない、添付できても送信に時間がかかるといったケースも珍しくありません。また、動画や高解像度画像、設計データなど、扱うファイルの種類も多様化しており、安全かつ効率的に大容量ファイルを送る方法が強く求められています。

本記事では、メールで大容量ファイルを送りにくい理由、主な送信方法、選定時のポイント、クラウドストレージが有力な選択肢となる理由についてお伝えします。また、利用時の注意点や、業務利用に適したサービスの選び方についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

大容量ファイルをメールで送信できないのはなぜ?

大容量ファイルをメールで送れない背景には、容量制限、送受信時の負荷、セキュリティリスクという3つの要因が関係しています。

メールの添付にはファイルサイズの上限がある

メールには、サービスごとに添付ファイルのサイズ制限が設けられているのが一般的です。送信側だけでなく、受信側のメールサーバーや利用環境によっても制限がかかる場合があり、両者の上限を把握しておく必要があります。

主要なメールサービスの添付ファイル上限を見ると、Gmailは1通あたり25MB、Outlook.comも25MBが目安です。ただし、Microsoft 365のExchange Onlineでは、管理者の設定により最大150MBまで拡張できます。Yahoo!メールは本文と添付を合わせて25MB、iCloudメールは20MBに設定されています。

これらは一見すると十分な数値に思えるかもしれません。しかし、動画や設計データを扱えばすぐに上限を超えてしまいます。また、大容量データの送受信に対応しきれない状況では、従業員が個人の判断で無料のファイル転送サービスや私的クラウドを使うケースが発生しやすく、企業のセキュリティ管理の観点からも問題です。

ファイルの容量が大きいと送受信に時間がかかる

ファイルサイズが大きいほど、送信にも受信にも時間を要します。さらに、通信環境が安定していない状況では送信エラーが生じる場合もあり、業務の流れを妨げる要因となります。

受け取る相手の通信状況によっては、ファイルが届くまで数分から数十分待たされるケースもあります。送る側、受ける側双方の生産性に影響を及ぼしかねません。

メール添付は誤送信などのセキュリティリスクがある

メール添付は、宛先ミスによる誤送信のリスクが常につきまとう手段です。一度送信してしまうと取り消しが難しく、機密情報や個人情報が意図しない相手に届いてしまうおそれがあります。

実際、顧客情報や緊急連絡先を誤って送信してしまうインシデントは少なくありません。こうしたリスクを踏まえると、重要なファイルをメールに添付して送る方法は避け、別の手段を検討するほうが安全です。

大容量ファイルを送信する方法

大容量ファイルを送る手段には複数の選択肢があります。主なものとして挙げられるのは、「ファイル転送」「USBメモリー、外付けファイル」「クラウドストレージ」です。ここでは、これらの方法を使ったやり方、注意点を紹介します。

ファイル転送サービスを使う

ファイル転送サービスは、Web上にファイルをアップロードし、発行されたURLを相手に共有してダウンロードしてもらう仕組みのサービスです。

一時的な受け渡しに便利で、専用ソフトのインストールも不要なものが多く、手軽に利用できる点が特長といえます。

ただし、無料サービスでは、アクセスログの管理が十分でない、容量制限が比較的厳しいといった課題があります。また、広告が表示される場合もあり、不審な広告が含まれていればセキュリティ面のリスクにもつながりかねません。

特に機密性の高いファイルを扱う際は有料の法人向けプランを検討するなど、慎重な判断が必要です。

USBメモリーなどで直接手渡す

USBメモリーや外付けストレージにデータを保存し、直接手渡しまたは郵送で受け渡す方法です。

通信環境に左右されにくく、大容量データもまとめて持ち運べる点は利点といえるでしょう。ただし、紛失や盗難による情報漏えいリスクが大きく、セキュリティポリシーで物理メディアの持ち出しを制限している企業も多いようです。

そのため、この方法でのファイル授受は、年々減少傾向にあり、現代の業務環境では主流とは言いにくくなってきました。物理的な受け渡しが必要な特別な事情がある場合に限られた選択肢になりつつあります。

クラウドストレージで共有する

クラウドストレージは、インターネット上のサーバーにファイルを保存し、共有リンクを通じて相手にアクセスしてもらう方法です。

リンクをメールやチャットで送るだけで受け渡しが完了するため、操作が簡単で受け取る側の負担も軽減されます。また、アクセス権限の管理や閲覧履歴の確認といった機能を備えるサービスも多く、ビジネス利用に適した手段として企業の導入が進んできました。

さらに、複数人での共同作業やバージョン管理にも対応するサービスが多く、業務の効率化にも寄与します。

大容量ファイルの送信方法を選ぶポイント

送信方法を選ぶ際は、扱える容量だけでなく、安全性や受け取りやすさ、送信後の管理しやすさといった複数の観点から比較することが大切です。ここでは代表的な4つのポイントを紹介します。

どのくらいの容量まで送信できるか

送信方法ごとに扱える容量は大きく異なります。日常的にやりとりするファイルサイズに対応できるかを事前に確認しておきましょう。

サービスごとの傾向としては、ファイル転送サービスは無料プランで 300MB~2GB 程度、有料プランでは 5GB 以上で、中には無制限のものも存在します。クラウドストレージは無料プランで 2GB~15GB 程度が一般的で、有料プランなら 1TB 以上に拡張できるサービスも多く見られます。

容量の余裕は業務の安定運用に直結する要素です。特に動画や設計データなど大容量ファイルを扱う機会が多い場合は、上限の高いサービスや有料プランの検討が必要です。

安全に送信できる仕組みがあるか

誤送信防止、アクセス制御、公開範囲の設定など、安全に送信するための仕組みが整っているかも重要な観点です。具体的には、メールの送り間違いを防ぐ機能や共有リンクに有効期限を設定する仕組み、特定の相手だけがアクセスできるパスワード機能などの有無を確認してください。

これらが備わっていれば、万が一のミスがあった場合でも被害を最小限に抑えやすくなります。さらに、操作ログや監査機能があれば、コンプライアンス対応も進めやすくなるでしょう。

相手が受け取りやすい方法か

受信側が特別な操作やアカウント登録なしで受け取れるかどうかも、見落とせないポイントです。複雑な手順や専用ソフトのインストールが必要となると、相手の負担が大きくなり、業務のスムーズさを損なってしまいかねません。

そのため、送る側だけでなく、受け取る側の使いやすさにも配慮が求められます。取引先や顧客とのやりとりでは、相手のITリテラシーに左右されない手段の選定が、信頼関係の維持にもつながるでしょう。

送信後の管理がしやすいか

送信後にファイルを差し替えたり、共有を停止したり、権限を変更したりといった操作のしやすさもビジネス利用では欠かせません。たとえば社外秘のデータを誤って送ってしまった場合でも、共有リンクを即時無効化できれば被害の拡大は最小限に防げます。

また、最新版への差し替え機能があれば、古い情報が出回るリスク軽減にもつながります。送信後の柔軟な管理機能は、長期的な情報統制の観点からも重視したいポイントです。

クラウドストレージは大容量ファイルの送信に適している

複数の送信方法を比較すると、クラウドストレージは大容量ファイルの送信に向いた手段といえます。ここでは、特にビジネス利用で評価されている4つの強みを順に紹介していきましょう。

ファイルを添付せずリンクで送信できる

クラウドストレージでは、ファイルそのものをメールに添付するのではなく、共有リンクを相手に送る形で受け渡しを行う仕組みです。

メールサーバーの容量制限を受けないため、数GB単位のファイルでも問題なく共有できます。また、受信側のメール環境に左右されにくく、ファイルサイズを気にせずやりとりできる点も大きなメリットです。送信時のアップロード時間も、メール送信と比較すると効率的といえるでしょう。

送信先やアクセス権限を管理しやすい

クラウドストレージでは、相手ごとに「閲覧のみ」「編集可」といった権限を細かく設定できます。社外の取引先には閲覧権限のみを付与し、社内のメンバーには編集権限を与えるといった使い分けも容易です。

また、誰がどこまでアクセスできるかを明確にすることで、情報の取り扱いをコントロールしやすくなります。さらにプロジェクトの進行に合わせて権限を変更する運用にも適しており、柔軟な情報管理が可能です。

誤送信時も共有停止や権限変更で対応しやすい

万が一誤った相手にリンクを送ってしまった場合でも、クラウドストレージなら共有停止、アクセス権限の変更などで迅速に対応できます。

誤送信に気づいた時点で迅速に対処できるかどうかは、情報漏えいリスクを大きく左右します。メール添付のように、送ってしまったファイルを取り戻すことが難しい状況とは異なり、被害を最小限に抑えられる仕組みが整っているのは大きなメリットといえるでしょう。

ファイルの差し替えや更新に対応できる

送信後にファイルの内容を更新した場合でも、同じリンクを使いながら最新版を共有できます。改めてリンクを送り直す必要がなく、相手は常に最新の情報を確認できる状態を保てる点が魅力です。

特に資料の改訂が頻繁に発生するプロジェクトにおいて、混乱を避けながら円滑に情報共有を進められます。バージョン管理機能を備えたサービスを使えば、過去の版に戻すといった操作も簡単です。

クラウドストレージを利用するときの注意点

クラウドストレージは便利な反面、運用ルールが整っていなければ情報漏えいや管理漏れにつながるリスクもあります。ここでは安全に活用するうえで、押さえておきたい注意点を3つ紹介します。

共有のアクセス権限のルールを決める

誰がどのファイルに、どこまでアクセスできるかを定める運用ルールの整備が重要です。

ルールがないまま個人の判断で権限を付与してしまえば、機密情報が必要以上に広く共有されてしまうケースもあります。

そのため、部署ごとや役職ごとにアクセス範囲を定義し、運用ルールを明文化しておくと安心です。さらに新しいメンバーが加わった際の教育や、ルールの周知徹底なども欠かせません。

共有設定は定期的に見直す

一度設定した共有範囲をそのまま放置すると、すでに不要となったリンクが有効なまま残り続け、情報漏えいの温床になりかねません。

そのため、プロジェクトの終了時や担当者の変更時など、節目のタイミングで共有設定を見直す運用が必須です。定期的なチェックを習慣化することにより、リスクを最小限に抑えやすくなります。見直しの頻度は月次や四半期ごとなど、あらかじめ決めておきましょう。

退職者などのアカウントを放置しない

退職者や異動者のアカウントを放置していると、不正アクセスや情報漏えいの原因になります。利用しなくなったアカウントは速やかに削除または無効化し、関連する共有リンクや権限も整理しておきましょう。

アカウント管理を継続的に運用することで、セキュリティリスクを大きく減らせます。そのためには、人事部門と情報システム部門の連携を強化し、退職や異動の情報がスムーズにアカウント管理に反映される仕組みを整えておくことが重要です。

DenshoBakoで安全に大容量ファイルの送信を実現

セキュアに大容量ファイルを送りたい企業にとって、DenshoBakoは有力な選択肢となります。

DenshoBakoはAvePointが提供するMicrosoft 365連携型のファイル外部共有ソリューションで、容量・回数ともに無制限で利用できる点が大きな特長です。動画や設計データなどサイズの大きいファイルでも、Microsoft 365のインターフェースから直接共有できます。

また、OneDriveやSharePoint、Teams上のファイルから共有リンクを生成できるため、普段使っている環境のまま安全な外部共有を実現可能です。

さらに、パスワード設定や閲覧状況の可視化、無制限の監査ログといったセキュリティ機能も備えています。日本政府が定めるセキュリティ評価制度「ISMAP」のサービスリストにも登録されており、政府基準に対応した運用が可能です。

ほか、誤送信リスクを抑えるワンタイムパスワード機能や、未閲覧者への自動フォローアップ機能も搭載しており、業務効率の向上にも寄与します。大容量ファイルを業務で頻繁に扱う方や、セキュリティ要件の高い企業担当者の方はぜひ、お気軽にご相談ください。

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